2011年4月19日火曜日

彦根藩士で「蕉門十哲」の一人・森川許六 俳句集研究の尾形仂さん子息が遺稿を寄贈

 江戸時代中期の彦根藩士で俳人でもあった森川許六(きょりく)の俳句集を研究した国文学者・尾形仂(つとむ)さんの遺稿が16日、彦根市に寄贈された。遺稿は許六が芭蕉との出会いを記念して詠んだ「旅館日記」の写本など33点で、市立図書館に収蔵。書写した巻物「百華賦(ひゃっかふ)」も彦根城博物館で5月16日まで展示されている。
 許六は松尾芭蕉の門下生「蕉門十哲」の1人で、俳句のほか武術、馬術、絵画、書、能、茶にも優れた文武両道の実践者。彦根藩から参勤交代で江戸入りした際に芭蕉と出会い教えを受けたとされ、帰路に詠んだ俳句を「旅館日記」としてまとめ、芭蕉没後には芭蕉の俳句に注釈を加えた「追善註千句(ついぜんちゅうせんく)」を編(あ)み霊前にたむけた。
 尾形さんは大正9年(1920)生まれの国文学者で、近世俳人研究の第一人者。彦根市鳥居本町の専修寺に所蔵されていた許六の遺稿を書写して再現するなど、一昨年に89歳で亡くなるまで生涯にわたり許六の俳句を研究した。
 この日は、彦根城博物館能舞台で遺稿贈呈式と東京学芸大教授の記念講演が行われ、市内の俳句愛好者ら約200人が来場。横浜市在住の子息・敏明さん(61)が「俳句と許六さんを愛好するご当地の皆様に親しんでいただき、永く後世にお伝えください」などとあいさつした。

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