2012年9月27日木曜日

人間の脳の巨大化 胎児期から、チンパンジーの胎児の脳と比較し解明

 滋賀県立大学(彦根市八坂町)人間文化学部の竹下秀子教授ら研究グループが、世界で初めてチンパンジーの胎児における脳容積の成長パターンを解明し発表した。人間の胎児と比べチンパンジーの胎児の脳の成長が鈍ることがわかり、人間の脳の巨大化が胎児期から始まっていることが明らかになった。
 研究グループは、林原類人猿研究センターのチンパンジーの胎児に対し、三次元の超音波診断法を使いながら妊娠14週目から出生直前までの脳容積の変化を調査。人間の胎児の場合と比べた。
 この結果、チンパンジーの胎児の脳容積は妊娠17週から22週ごろまでは人間の胎児と同じような成長速度を示したものの、22週ごろで成長速度が頭打ちとなった。32週目時点で、脳容積の成長速度は人間の胎児が1週あたり26・1立方㌢㍍なのに対し、チンパンジーの胎児は4・1立方㌢㍍と、拡大しないことがわかった。
 研究グループでは「人間の脳の巨大化は胎児期からすでにスタートしており、人間の祖先がチンパンジーとの共通の祖先から分かれた後、人間において独自に獲得したといえる」としている。この研究成果は今月24日の米国の科学雑誌で報告された。

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