映画は、子どもが母親の胎内にいる時の事を覚えているという「胎内記憶」の解説から始まり、天の上で子どもが親を選び、胎内での「生活」を数人の幼児が話す内容を紹介している。
その後、「両親の不仲や虐待の経験から親になることに戸惑う」、「生まれてきた子に障害があり、医師からいつまで生きられるか分からないと宣告された」、「出産予定日に我が子を亡くし次の出産にのぞむ」、「妊娠を望むも最終的に授からない人生を受け入れた」、4組の夫婦または女性に密着していた。
障害のある子の1歳の誕生日、産んだ直後に亡くなった子と一緒に撮影された笑顔の母親の写真、その1年後に喪服姿で遺骨箱を抱く母親、虐待を受けた経験をもつ母親が産んだ子を涙で抱きしめる・・・、それぞれの映像ごとに、会場内は涙をふく姿が見られた。
年間3万人以上が自殺をし、児童虐待が毎日のように報じられている我が国で、この映画を製作した豪田(ごうだ)トモ監督が主張したかったことは何か。
豪田監督はチラシの中で、「『うまれる』ことを知れば知るほど、その奥深さと神秘に僕は圧倒された」「産まれてくること、そして生きることは、まさに奇跡の連続。頭では分かっている命の尊さ、感じる機会ってどのくらいあるのでしょう?」と訴えている。
なお今回の上映会は、市内の女性9人による団体「teamうまれる」が主催した。同団体では今後も上映会を企画するという。 (山田)
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