出席したのは、共産党新人の中川睦子氏(54)、みんなの党新人の世一良幸氏(52)、自民党元職の上野賢一郎氏(47)、民主党前職の田島一成氏(50)で、エフエムひこねの小幡善彦社長が司会を務めた(以下敬称略)。
討論会ではまず嘉田新党について、田島が「政党の党首は激務。知事をやりながらできるのか心配。原発ゼロ以外の政策も背負っていかなければならない」、上野が「政治家として決断するのは重要だが、小沢(一郎)さんとどのように対するのか。県政への影響も出ないようにしないと」、世一が「(自身が元環境庁職員のため)嘉田さんは環境分野の専門家で親近感があったが、政治とカネで起訴された小沢さんを尊敬しているとの発言はどうか」、中川が「最初聞いた時は幻滅した。小沢さんに埋もれてしまうのではないか。知事の仕事をしっかりとやっていけるのか」と述べた。
原発については4人とも脱原発を主張したが、自民党の公約では脱原発の主張や時期が明確にされていない。このことに世一は「原発は自民党が政財官などの利益共同体として進めてきた政策。今さら原発反対と言われても」、田島は「『いつまでに』と言われている中で、自民党は示していない」、中川は「共産党は即停止と言っている」と説明。上野は「自民党の責任は重い。立ち止まって考える必要があり、原発を無くすということを(党として)明確にするべき」と答えた。このほか世一は、原発が事故時の損害賠償や保険などコストが高いと指摘しながら「発送電を分離して電力の自由化を進めるべき」と提案、上野も「電力の自由化は賛成だ」と語った。
尖閣諸島の国有化を巡って対中国との関係が悪化していることなど、外交・安全保障については、中川が「戦争責任という歴史を踏まえて話し合いをしていき、互いに理解していくことが大事」、世一が「領土問題は国際司法裁判所で解決するべきで、ナショナリスティックにではなく、色んなルートを使うべき」、上野が「尖閣問題は中国の海洋に出ていきたいビジョンの一環。領土領海を守るため中国には厳しい姿勢であたり、日米関係をきちんと元に戻す」、田島が「中国、韓国、台湾とは経済、観光などの面でも勘案しなければならない。愛国主義を鼓舞させるような一部の動きには反対」、とそれぞれ異なる考えを示した。
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