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2013年6月28日金曜日

ルパート王子の涙 作り、彦根市少年少女発明クラブの小学生

 子どもたちが理数科目を楽しみながら学ぶ「彦根市少年少女発明クラブ」の開講式が22日に滋賀県立大学であり、今年度1回目の講座として強化ガラス作りが行われた。
 市教委は市内の子どもたちに自然や科学技術への関心を高めてもらおうと、平成22年に同クラブを設立。小学4年~6年生の児童をクラブ員として講座を開いている。
 1回目の講座は県立大の吉田智准教授による「ルパート王子の涙~強化ガラスを作ろう」。ルパート王子(1619~82)はイングランドの王・ジェームズ1世の孫で、科学技術にも関心が高かったとされ、オランダ滞在時に涙型の強化ガラスを母国に伝え、そのガラスはルパート王子の涙とも呼ばれるという。
 直系数㍉のガラス棒をバーナーで溶かし、涙型のガラスを水中に落とす工法で作られ、表面が急激に固まり、内部が遅れて固まるため、中心部に真空の泡が出来る。この構造により、表面には圧縮の力が起こり、割れにくくなるのだという。
 講座には25人が参加し、強化ガラスの作り方や用途先などを聞いた後、6班に分かれて、ガスバーナーを使いながら、ルパート王子の涙を作っていた。完成後はハンマーでたたいたり、ペンチで押したりして、その強度を肌で感じていた。また、涙型のしっぽの部分をニッパーで折り割ると一瞬で粉々になる体験もしていた。
 旭森小6年生の高松英照君(12)は「ガラス棒を動かさないようにバーナーに当てる作業は難しかった。将来は科学者になって新しいものを作りたい」と話していた。

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