選挙戦は三日月、小鑓の事実上の一騎打ちで行われた。三日月は嘉田と政策集団「チームしが」を結成。嘉田と元大蔵大臣の武村正義の全面的な支援や、民主党の国会議員、連合の水面下での応援を受けた。「一人一人が作り上げていく草の根自治」という言葉を用いながら、武村、嘉田路線の継承をアピール。朝日新聞の出口調査によると、選挙戦の行方を左右する無党派層の59%から票を獲得した。
当確の報せ後、大津市内と彦根事務所で三日月は「暮らしのこと、子どもの将来のこと、滋賀の草の根自治を思う気持ちが支持を頂いたと思う」と振り返りながら「嘉田知事からの重いバトンを引き継いで『もったいない』県政を大切に進めていきたい」と抱負を述べた。原発に関しては「電気の代わりはあっても琵琶湖の代わりはない。原発に依存しない社会を作っていく。日本のエネルギー政策を考える意味でも大切な一歩だ」と、「卒原発」を継続する考えを示した。
一方で、小鑓は「経済再生」「教育」「国、市町との関係」を嘉田県政の弱点と位置づけて選挙戦を展開。知名度不足などにより、序盤から三日月にリードを許していたため、自民党幹事長の石破茂や復興大臣政務官の小泉進次郎、日本維新の会代表の橋下徹ら多くの国会議員や首長から応援を受けて猛追したが、あと一歩及ばなかった。小鑓は「必要な部分、変えていかなければならないことを県民の皆さんに届けることができなかった」とうつむきながら話した。
彦根でも三日月
犬上愛荘は小鑓
3候補の市町別の得票数のうち、彦根市内では三日月が1万8674、小鑓が1万6603、坪田が3662だった。犬上郡と愛荘町では豊郷・甲良・多賀・愛荘の順に、三日月が1006・1373・1747・3190、小鑓が1668・1539・1717・3277、坪田が245・319・361・851だった。
彦根の投票率県下最低
啓発努めた市選管「残念」
知事選の投票率は県全体で50・15%。参院選と同時だった前回の61・56%からは下がったものの、単独で行われた平成18年の44・94%、同14年の38・67%を上回った。
一方で、彦根市の投票率は44・95%と、またもや県下市町で最低だった。県全体で行われる選挙で投票率が最低レベルにあるため、市選管は今回の知事選でビバシティに期日前投票所を設置するなど投票率の向上に努めた。県全体の期日前投票数が前回よりも減少する中、彦根市は前回の6926人から8632人に増加。市選管でも最下位脱出を期待していた。
しかし、最下位となった結果に市選管は「最下位脱出に向けてPRに努めたつもりだったが、残念としか言いようがない」とコメント。ビバシティでの期日前投票は今後の選挙でも継続する予定。
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