2016年10月21日金曜日

滋賀県立大学人間文化学部の大橋松行教授に、新聞に求められることなどインタビュー

 新聞週間に合わせて、滋賀彦根新聞は、社会学が専門で滋賀県立大学人間文化学部の大橋松行教授(65)=長浜市=に、新聞に求められることなどをインタビューした。
 ―マスコミにおける新聞の魅力は
 ◇情報が正確、情報量が多い、詳しい情報を知ることができる、比較読みをすることで色々な角度から確かめられることが魅力。そして最終的には自分の判断や意見の参考になったり、より所にしたりできることです
 ―新聞業界を巡る課題は、
 ◇じっくりと新聞を読む時間がないライフスタイルの変化やテレビ・インターネットでの情報入手などで、特に若者の新聞離れが進んでいるようです。また、階層分化が進んで人々の関心が多様化しているため、すべての読者が満足できるよう記事を増やす必要がありますが、それには膨大なコストもかかります。そのため例えば、特定の層に絞った形態にするなどを考えていかなければいけないでしょう
 ―新聞に求められることは
 ◇新聞は国民の側に立って、役所や大企業など権力を批判し続ける「番犬」としての存在であるべきです。役所や企業からの発表をそのまま鵜(う)呑みしないことや賛否両論を併記すること、一過性のままで終わらせないことも重要です
 ―新聞記者に求められる資質は
 ◇仕事がすべて(家庭など)よりも優先するという気構えを持つことだと思います。最近は電話取材が多いようですが、「記事は足で書く」という言葉通り、現場に足を運んできめ細やかな取材を粘り強く行う現場主義に徹してほしいと思います
 ―地方紙や地域紙のあり方は
 ◇地域社会や住民の視点で報道することが大切です。正確さと公正さに加えて、記者自身が見聞きしたことや感じたことを一人称(コラムなど)で語ることも大事です
 ―読者側の新聞の正しい読み方は
 ◇新聞は各社の方針に沿った形で構成されており、編集者や記者の主観が盛り込まれているため、厳密な意味での客観や中立報道はあり得ません。価値判断は読者が自分で行う必要があるため、2紙以上は読んでほしいと思います。   (聞き手・山田貴之)

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