2014年3月11日火曜日

多賀大社・木村光伸宮司が執筆 湖北の武将・遠藤喜右衛門の歴史小説

 多賀大社の木村光伸宮司(69)=多賀町=が、戦国時代に浅井長政の家来として仕えた武将・遠藤喜右衛門(きえもん)をえがいた小説「歌仙絵の彼方に」を執筆した。
 喜右衛門は長政の侍大将で、元亀元年(1570年)の姉川の戦いでは、織田信長を討つため味方の武将の首を持って信長の本陣手前まで進出するも、敵に見破られて討ち死にしたとされる。姉川の戦いの前年(永禄12年)には、戦いでの勝利と自身の武運を祈り、三十六歌仙の絵屏風を多賀大社に寄進している。
 木村宮司は、喜右衛門が戦国の北近江を代表する英雄の一人で、豪傑、荒くれ者のイメージがある一方、歌仙絵を寄進するという奥ゆかしさを持ち合わせていたことにひかれ、2年前から執筆活動を開始。喜右衛門の地元・旧山東町や小谷城跡などを訪問し、古文書を参考にしながら小説を書いた。
 大学時代は文学部で、これまでに短編の現代小説を書いた経験はあったが、長編の歴史小説は初めてだったという。本では喜右衛門の祝言の場面から始まり、討ち死にするまでをえがいている。1冊1680円。発行はサンライズ出版。県内の主な書店、多賀大社参集殿で販売している。
 なお三十六歌仙の絵屏風は現在、六曲の屏風型だが、本来は36枚の扁額(へんがく)型だったとされる。多賀大社に残る社宝の中でも貴重な逸品の一つで、昭和47年に県の文化財に指定。年に1回のペースで公開されており、今年は5月の連休に公開予定。

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