多賀大社は2日から重要文化財「調馬・厩馬(ちょうま・きゅうま)図屏風」を公開する。平成19年から整備中だった奥書院の庭園とふすま絵も同時公開。
同屏風は、調馬図=写真=と厩馬図で構成されており、各図の大きさは縦154㌢×横355㌢。制作時期は安土桃山時代の慶長期(1600年前後)とされ、それぞれ金地の上に彩られている。作者不明だが、作風から狩野派の絵師が考えられている。
そのうち調馬図は、庭先で肩衣・はかま姿の3人の武士が馬を調教。座敷では庭を眺める主人と2人の小姓がおり、隣室では茶を点てる宗匠や茶を運ぶ小姓が描かれている。
奥書院は多賀大社に残る最古の建物で、江戸時代中期に建てられた不動院書院の跡。庭園は、豊臣秀吉が母・大政所の病の平癒を祈願し、奉納した米・1万石をもとに築造されたと伝えられる。昭和10年に国の名勝に指定。ふすま絵は狩野派の絵師による作品で町指定文化財に。午前9時~午後4時。拝観料は奥書院の拝観を含め500円。6日まで。
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