彦根市と犬上郡の話題を中心に、関連する国政や滋賀県政のニュースもお送りします。取材依頼や身近な話題の提供などもお待ちしています。 電話0749-65-0608 FAX0749-62-4483 メール(hikone@shigayukan.com)

2010年7月31日土曜日

彦根出身の詩人・高祖保 生誕100年の特別展、彦根市立図書館で

 彦根市立図書館(尾末町)は8月31日まで、彦根出身の詩人で先の戦争で34歳で亡くなった高祖保(こうそたもつ)氏=本名・宮部保=の生誕100年を記念した特別展を開いている。
 高祖氏は明治43年(1910)岡山県生まれ。9歳の時に母親・富士(旧姓宮部)の故郷・旧彦根町外馬場(現・京町2)に転居。城東小、彦根中学校(現・彦根根東高)を卒業し、国学院大学入学までの13年を母親と彦根で過ごした。大学卒業後は、母の弟が経営する貿易会社に入り、その弟が急死した後、宮部家を相続し社長に。その後、結婚し一男一女が誕生している。肺炎や腸チフスで闘病生活をした後の昭和19年、34歳の時に出兵するが、翌年1月7日にビルマ(現・ミャンマー)で病死した。
 今年4月24日に、高祖氏の長男・修氏が市立図書館を訪れ、遺品の図書や写真、はがきなど100点以上を寄贈。特別展では、同館所蔵のと合わせ、彦根の様子の作品などをまとめた昭和17年刊行の詩集「雪」、高村光太郎や堀口大学からの書簡、母親とのツーショットや軍服姿の写真、京町2の宮部家の写真、彦根中学校卒業アルバムなど約30点を展示。午前10時~午後6時(日曜は午後5時)。月曜休館。

小学生~大人の科学とIT学ぶ研究所「彦根市サイエンス・ラボ」銀座町に開設、1日イベント

 子どもに科学への関心をもたせるための「サイエンスプロジェクト」を進めている彦根市は、子どもから大人までが学べる教室「彦根市サイエンス・ラボ」(仮称)を、銀座町の空店舗に設置。8月1日にオープニングイベントを開く。
 市はプロジェクトの一環として、昨年度から「自律型サッカーロボット研究室」を開講。よりプロジェクトを進めるために、ラボを開設することにした。
 ラボの開設時間は、火金曜の午後3時~7時(夏休みは1時~5時)と日曜日午前9時~午後5時。放課後の時間などに子どもたちが自由に集まって、ロボット競技の練習ができるようにした。
 産業界や教育界に寄与できる人材を育成するためプログラムを学ぶ社会人向け講座、小学4年~中学3年生対象の自律型ロボット無料体験教室・子ども向け講座などを8月から随時、開講する。問い合わせは市教委生涯学習課℡0749(24)7971へ。
 1日のオープニングイベントは、午後1時15分~ひこにゃんや銀座キャラ・ゑびすくんらによるテープカット後、小中学生を対象にサッカーロボットの試合体験会を行う。参加無料。場所は銀座町の小島ビル2階。

2010年7月30日金曜日

第61回 彦根大花火大会 1日に5000発

 彦根大花火大会が8月1日午後7時45分~松原水泳場一帯で行われる=写真は昨年の様子
 昭和24年からの夏の恒例イベントで、61回目の今年はスターマインなど約5000発が打ち上げられる。8時15分~15分間は「息をつかせぬスターマインの競演だ」(実行委)という。
 会場周辺には約100軒の露店が並ぶ。荒天中止時は4日に。交通規制は午後6時~11時。

2010年7月28日水曜日

「保守」とは何か -政界再編の基軸になるか-

 政界再編を望む意見が国民の間でも広まりつつあるが、政界再編をする場合の基軸となり得る一つの理念が「保守」であるように思う。先の参院選でも、自民党、国民新党、たちあがれ日本、新党改革、日本創新党が保守を掲げていた。大躍進したみんなの党も保守派であり、保守に対するリベラル派が多勢を占める民主党内にも保守系の議員はいる。
 だが、これだけの党や議員が保守を自認すると、国民はどの政党を支持すれば良いのか混乱するであろうし、事実、先の参院選では保守を抑えたみんなの党を除き、保守を前面に出した国民新党や3つの新党は議席を伸ばせなかった。
 保守とは何なのだろうか。北海道大学准教授の中島岳志さんは朝日新聞への寄稿の中で「保守は人間の能力の限界を謙虚に受け止め、その不完全性を直視する。つまり懐疑主義的な人間観を保守は共有する」「不完全な人間が構成する社会は、必然的に不完全な存在であり続け、永遠に理想形態にたどり着くことはない」と解説する。
 つまり、中島さんの文章を咀嚼し加筆すれば、人間には、いわゆる「悪」が存在し、そのような人間が形成しようとする理想社会は不完全であり、それよりも、国民が長年の歴史の中で培ってきた社会的制度や伝統、文化を守るという人智を超越したものを保守派は重視している―ということだろう。
 中島さんはまた、締めの言葉として「日本の政治が目指すべきは、何よりもまず信頼の回復。そして、人々がこの国の将来に安心感を抱いて生きることができる環境の整備である。この方向性をしっかりと見据えた保守政党が、日本には必要だ」としている。
 現在の保守を唱える代表格・自民党と、保守からリベラルまでを有する民主党に代わる、より保守色の濃い政党の誕生こそ、政治や国民生活の安定につながるのではないか―。現実味を帯びてきた政界再編の基軸に、保守思想がなることを期待したい。【山田貴之】

たねや・クラブハリエ初のパン専門店「ジュブリルタン」、彦根市松原町の湖岸にオープン

 菓子製造販売業・たねやグループの洋菓子店「クラブハリエ」は29日に、彦根市松原町の湖岸沿いにパン専門店「ジュブリルタン」をオープンする。
 クラブハリエは、彦根など県内に6店舗のほか、東京、横浜、名古屋、大阪を加えて計10店あり、人気のバームクーヘンやケーキなどを販売している。 
 初のパン専門店となる「ジュブリルタン」は敷地面積6700平方㍍に、一部鉄骨木造2階建て延べ床850平方㍍の白を基調にした建物。ジュブリルタンはフランス語で「時間を忘れる」という意味で、時間を忘れるほど楽しんでほしいという思いから名付けたという。
 1階では自家製酵母をスペイン製の石窯やオーブンで焼き上げた約80種類のパンの販売。2階ではパンやパンを使ったスイーツ、国内トップクラスのバリスタがいれるコーヒー、陶器に入った焼き菓子・ココット料理を提供するカフェ、46席。隣接のテラスと1階のフリースペースにも80席を設けており、購入したパンをその場で味わえるようにした。パンの通信販売もあり。年間30万人の来場客、年間売り上げ3億5000万円を見込む。営業時間は午前8時~午後7時、カフェ店のラストオーダーは午後6時半。不定休。

島田洋七さん「がばいばあちゃん」の子育て紹介、彦根ライオンズクラブ創立50周年記念講演で

 彦根ライオンズクラブ(大橋護会長)は25日、50周年記念講演会をひこね市文化プラザで開き、小説や映画になった「がばいばあちゃん」で知られる漫才師の島田洋七さんが講演。漫才ネタを交えたユーモラスな語りを取り入れながら「子どもは勉強の前に、もっと体力をつけないと」など子育て論を展開した。
 島田さんは、小学1年から8年間、佐賀県の祖母宅で育てられた時のエピソードを紹介。「学校での成績はクラスで下から2番目だったが、体育だけは良かった」「祖母からは体育以外オール1でも足したら5になる。人生は総合力。皆が成績良かったら世の中おかしくなってしまう」と、真顔でガッツポーズされたことを話し、笑いを誘った。
 現代の子どもについては「まず体力をつけなあかん。元気な体力があってこそ勉強がはかどる。だから土曜も学校に行くべきだし、何なら土曜半日は全部体育でいいくらい」と、子どもの体力アップを訴えた。また通信簿や運動会での順位付けによる悔し涙も必要とし「順位をつけるから頑張ろうとなる」「いろんなことを感じないと」とアドバイス。
 子育てについては、「一人っ子が多くなったせいか、家庭に賑やかさがなく、親が子を心配しすぎ」と指摘。「育児雑誌の通りにならないと不安になっている。もっと近所のおばさんに聞けばいいだけ」「社会・世間にはもっと分厚い教科書がある」と語った。

2010年7月27日火曜日

彦根東高 5年ぶり決勝へ 近江兄弟社にサヨナラ勝ち、第92回全国高校野球選手権・滋賀大会

 第92回全国高校野球選手権・滋賀大会の準決勝が27日、県立彦根球場で行われ、2試合目に登場した彦根東高校が近江兄弟社高校に8対7でサヨナラ勝ちし、平成17年以来5年ぶりの決勝進出を果たした。彦根東は初の甲子園出場を目指し、あす28日午後0時半~彦根球場で北大津高校と対戦する。 
 彦根東は、2回と3回に長短打で2点ずつを入れて4点をリード。5回に追いつかれ、7回にも1点を入れられて逆転を許したが、その裏に3点を入れて再度逆転。勝利目前の9回表に2点を入れられて追いつかれたが、その裏に1点を入れてサヨナラ勝ちを収めた。
 彦根東は平成17年にも決勝に進出し、近江高校との彦根勢決戦に臨んだが、その時は0対5で敗れている。昨年春のセンバツで21世紀枠で甲子園初出場を果たしたが、夏の大会での優勝はなく、初の甲子園出場に彦根東のOBや彦根市民からも期待の声があがっている。

鳥人間コンテスト選手権 炎天下のもと3部門で競技、ミヤネ屋・宮根誠司さんも登場

 鳥人間コンテスト選手権大会が24、25日の両日、彦根市の松原水泳場一帯で開かれた。両日とも多くの人で賑わい、飛行機が飛び立つごとに歓声が起こっていた。
 24日の人力プロペラ機タイムトライアル部門(1㌔)には10団体がエントリーし、初出場のTeam「F」(愛知県)が1分55秒02で優勝。
 24日から25日午前にかけて行われた滑空機部門には21団体が出場し、みたか+もばらアドベンチャーグループ(東京)が421㍍11を飛び5連覇を果たした。
 滑空機部門にはニュース番組の司会者で知られる宮根誠司さんがパイロットを務めたチーム「ミヤネ屋」(大阪)も出場し272㍍66の好記録。初出場の滋賀県立大学の「COOL SWEETS」は31㍍90だった。
 25日午後の人力プロペラ機ディスタンス部門には13団体が登場。「東京工業大学 Meister」が1万8556㍍82で優勝した。快晴過ぎて、コクピット内の条件が悪かったためか、新記録は出なかった。
 放送は日本(読売)テレビ系列で9月24日午後7時~。

夏だ!暑いぞ!水合戦だ~ 老若男女がずぶぬれで遊ぶ、稲枝の夏祭り「稲盆」で

 水鉄砲などを使って対戦する水合戦が最高気温35℃を上回った24日、彦根市稲枝地区の夏祭り「稲盆」の中で行われ、老若男女が全身びしょびしょになりながら遊んでいた。
 竹製の水鉄砲、バケツ、ひしゃくなどを使って、敵の大将の頭上にある風船を早く落とした方が勝利するルールで、1チーム約40人で3チーム総当り制で行われた。
 参加者は互いに水をかけ合って、ずぶぬれになりながらも、相手チームの風船を落とそうとしたり、防御したりして楽しんだ。
 稲枝西小学校3年生の西村祐人君(8)は「しんどかったけれど、楽しかった。来年もあれば是非、出場したい」と笑顔で話していた。
 稲盆では、彦根出身の和太鼓グループ「古城太鼓」のライブや盆踊り、地元特産品の販売なども行われ、稲枝地区は「熱い」一日だった。

2010年7月24日土曜日

鳥人間コンテストに初出場、滋賀県立大学・航空研究会「COOL SWEETS」

 滋賀県立大学の航空研究会「COOL SWEETS」が、24、25日の両日、彦根市の松原水泳場一帯で開かれる鳥人間コンテスト選手権大会(滑走機部門)に初出場する。本番に向け、飛行機作りに没頭する学生たちの部室にお邪魔した。
 研究会は平成18年に工学部の部員4人で結成し、その2年後にはコンテスト出場を目指し申請したが、書類選考で落選。現在は人間文化学部の1人を含む19人の部員がおり、昨年行われた書類審査を通過し見事、初出場を決めた。
 設計、桁(けた)、翼、コクピットの4班に分かれ、昨年末から製作にかかり、アルミの骨組みに、発泡スチロールに似たスタイロと木材のバルサーを使って、今月初めにほぼ完成。本番に向けて微調整をしている。
 大きさは横幅約20㍍、縦幅約5㍍、高さ約2㍍。総重量はパイロット(60㌔㌘)を含めて約100㌔㌘。飛行機名は研究会名の「COOL SWEETS」を採用した。
 代表の近藤大地さん(20)=3回生=は「みんなで協力して素晴らしい飛行機が出来たと思う。まずは100㍍を飛びたい」と話していた。
 県立大の飛行機は24日の滑走機部門で15番目に登場する。
3部門に44団体出場
 鳥人間コンテスト選手権大会が24、25日の両日、彦根市の松原水泳場一帯で2年ぶりに開かれる。
 昨年は主催の読売テレビが財政難を理由に中止し、その分の予算を次年度にまわす形で今年の開催になった。
 33回目の今年は、24日の人力プロペラ機タイムトライアル部門に10団体、滑走機部門に21団体、25日の人力プロペラ機ディスタンス部門に13団体が出場する。24日が午前8時~、25日が午前6時~。天候により変更も。
 なお来年以降の開催について読売テレビの大会事務局は「白紙状態で何とも言えない」としている。

もみで作ったひこにゃんや都道府県章 松宮臣道さん個展、中地区公民館で

 彦根市西今町の松宮臣道(しんぞう)さん(69)がコメのもみでひこにゃんなどを作った創作アート展が、31日まで中地区公民館(大薮)で開かれている。
 作品は一つ2~3㍉㍍のもみを適当数、のりに入れ、一つずつピンセットで取り上げ、色紙に貼り付けて完成させる。
 金色の糸で作られた家紋を見て、30年ほど前に金城小学校の校章を同じ金色のもみで作ったのが最初。以降は製作をストップしていたが、退職後の3年ほど前から再開。滋賀を含む全国47の都道府県章や彦根など市町章、学校章、「和」や「絆」などの文字、花しょうぶなどを製作。ほかにも、3パターンのひこにゃんやしまさこにゃんなどのキャラクターも作った。
 中地区公民館では、今月前半が東日本の都道府県章、17日からは三重から沖縄までの西日本のものを展示。絆や花しょうぶ、ひこにゃんの作品もある。展示会終了後、都道府県章の作品は松宮さんの母校・甲良西小に寄付するという。
 松宮さんは「これからもほかのキャラクターや金魚の作品を作ってみたい」と意気込んでいる。日・祝日と月曜が休館。無料。

2010年7月23日金曜日

ゆるキャラまつりin彦根 キグるミさみっと2010 10月23・24日開催、164のキャラクター登場

 ゆるキャラまつりin彦根実行委員会は、10月23、24日の両日に、市内商店街で開くゆるキャラまつり2010の内容を発表。2日間で過去最多の164のキャラクターが登場する=写真は彦根のキャラたち
 ゆるキャラまつりは平成20年から彦根市内で始まり、ゆるキャラブームに乗って全国で話題になる人気イベントとなっており、毎年、多くのゆるキャラたちと来場者で賑わう。今年は初出場の67を含め、23日に156、24日に150のキャラクターが勢揃いし、夢京橋キャッスルロードにブースを設ける。国外からはサイパンの「サイパンだ!」とフィンランドの「Helppi」も来場。
 ホストキャラとしてのひこにゃんは、2日間で4回、ステージ上に登場し彦根をPRする。
 商店街では、23日午後1時~銀座商店街でゆるキャラ参加のもちつき大会、24日午前11時~花しょうぶ通り商店街で戦国3種競技、両日午前9時~午後4時に登り町商店街でゆるキャラポスター展もある。ガイドブックは9月半ばに500円で発売。ガイドブックに挟み込まれた投票用紙で投票しゆるキャラの人気ランキングをつける調査も実施する。

2010年7月22日木曜日

水合戦や盆踊り 稲枝で夏祭り「稲盆」24日

 大人も子どもも水をかけ合って遊ぼう―。24日に彦根市の稲枝地区で開かれる夏祭り「稲盆」で水合戦が初めて行われる。
 これまで稲枝では地域ごとに祭りはあったが、稲枝全体での祭りは初めて。稲枝の青年団組織・稲枝青楽団が発起人となり、17団体で稲盆実行委員会を立ち上げて、さまざまなイベントを企画した。
 会場は、みずほ文化センターと隣のふれあい広場。午後4時~彦根出身の和太鼓グループ「古城太鼓」によるライブ、5時半~インド音楽のヨシダダイキチなどによる伝統芸能、7時半~メインの江州音頭による盆踊り。
 午後2時半~の水合戦は、稲枝村軍、稲村軍、葉枝見村軍の3チームに分かれ、水鉄砲やバケツ、ひしゃくなどを使って大将の頭上にある水風船を落とす。着替え用意必要。誰でも参加可だが、小学生低学年以下は保護者と一緒に。当日午後1時~は水鉄砲作りのワークショップも。
 会場ではほかに、模擬店、郷土料理の出店、彦根梨のケチャップ・ナチャップや近江上布など地元産業品販売、手作りマーケット、ふんどし販売なども。午後8時半まで。当日ボランティアも募集。問い合わせは馬場さん℡090(3869)7047へ。

ラテアートの世界チャンピオンに、たねやクラブハリエ日牟禮カフェのバリスタ・村山春奈さん

 「たねや」のクラブハリエ日牟禮(ひむれ)カフェ(近江八幡市)に勤める村山春奈さん(25)=東近江市=が、英国・ロンドンで先月開かれたラテアートの世界大会「SCAE ワールド ラテアート チャンピオンシップ2010」で見事優勝を果たした。
 同大会は、コーヒーをいれる専門職・バリスタの世界各国の代表33人が参加し、カプチーノなどにミルクを注ぎながら表面に絵を描くラテアートの美しさと味を競う。
 村山さんは2月の日本大会で優勝し日本代表として出場。桜と八幡堀の柳をイメージした作品などを8分間で3種類を仕上げ、世界チャンピオンに輝いた。
 村山さんは平成16年からアルバイトとして同店に勤め、翌年クラブハリエに入社。18年からはバリスタを務めている。ほぼ毎日、3、4時間の練習をしているといい、「これからも一杯一杯、丁寧においしいコーヒーを入れていきたい」と話している。村山さんが入れるコーヒーは同店で味わえるが、世界チャンピオンになった作品の提供は未定。

2010年7月21日水曜日

高宮城跡、高宮神社、高宮寺など散策、「彦根歴史探索ウォーク」

 彦根市内の戦国時代の城跡を巡る「彦根歴史探索ウォーク」第2弾が18日、高宮で開かれた。市教委文化財課主催で、最高気温35℃を超す猛暑だったが、市民ら38人が約3時間かけて高宮一帯を散策した。
 参加者は、同課職員のガイドのもと、多賀大社一の鳥居、高宮神社、脇本陣跡、本陣跡、無賃橋、高宮(こうぐう)寺、高宮城跡を訪れ、各所で歴史を学んだ。
 高宮寺では、鎌倉時代の肖像彫刻で黒ぼとけと呼ばれている僧形坐像(重要文化財)や、戦国時代に高宮地区を支配した高宮氏の墓石群などを見学。
 高宮小にあった高宮城跡では、4月~5月に行われた4次目の調査で新たに発見された溝や柵、門、建物の跡の説明を受けた。
 ※ 【高宮城】戦国時代の城郭。高宮氏は紀伊から入った櫟(いちい)氏系と、六角氏一族から始まる系統があるが、高宮城は六角氏系の地侍・高宮氏の居城だったとされる。市教委文化財課の調査で、堀跡と見られる大きな溝、建物跡、当時使われていた食器などが発見されている。

2010年7月20日火曜日

「ひこね子ども文芸」作品募集24日~勉強会、「ひこにゃん子ども文化芸術大賞」も設置

 彦根市は今年度から、文化芸術の後継者を育成するため、ひこね子ども文化芸術奨励事業を開始。文化・芸術の分野で優秀な賞を収めた子どもを表彰する「ひこにゃん子ども文化芸術大賞」と、短歌や詩などを募る「ひこね子ども文芸」を行う。
 文化芸術大賞の対象は、市内在住または在学の小中学生で、今年4月から来年2月までに国、県、市、教育委員会の主催または共催の絵画・ポスターコンクール、囲碁・将棋大会、作文、標語などで優秀な成績を収めた者。入賞者全員に子ども文化芸術賞を与えるほか、2つ以上のコンクールでの入賞者数人に「子ども文化芸術大賞」を贈る。来年3月の表彰式では子ども文化芸術大使として、ひこにゃんが記念品を授与。
 子ども文芸の対象者は市内在住または在学の小中学生。短歌、俳句・川柳、詩の各部門で11月1日~30日に募集。表彰式は来年3月。事前の勉強会として夏休み期間の今月24日に短歌、8月7日に俳句、28日に詩のワークショップが彦根市民会館と文化プラザで行われる。受講無料。対象は小中学生と保護者。会場周辺を散策し作品を作る。いずれも午後1時半~。申し込みは市教委生涯学習課文化振興室℡0749(23)7810。

2010年7月18日日曜日

彦根南中の北村響さん 「チャレンジジュニアゴルフオープン」で優勝、「シン・ジエ選手のように世界で活躍したい」

 彦根市立南中学校3年生の北村響(ひびき)さん(15)=日夏町=が、京都府内で開かれた全国大会の「チャレンジジュニアゴルフオープン」12~14歳・女子の部で、見事優勝し日本一に輝いた。来年2月に米国で開かれる世界大会への出場も決まっている。
 大会は今月10、11日の両日、グランベール京都ゴルフ倶楽部で行われ、12~14歳・女子の部には地区予選を勝ち進んだ38人が出場。北村さんは6月の関西予選を1位で通過し、大会では2日間を143で回り、2位に2打差をつけて1アンダーで優勝した。
 北村さんは小学低学年のころから、ホッケーやテニスなどのスポーツをし、小4の時に父親の全利(まさとし)さん(55)の勧めでゴルフ教室に入った。それまでクラブを握ったこともなかったが、初めから球を前に飛ばすことが出来たという。
 その後も着実に腕をあげ、小6の時には全国大会で5位になるまで成長。先月22~24日に北海道であった「日本女子アマチュア選手権」では大人の中でベスト32に入った。今後も全国大会やアマチュア選手権に出場する予定で、大会に向けて、平日は肥田町のゴルフ練習場「KSP彦根」で夕方~夜間、土日は栗東カントリー倶楽部で午後~夜間、練習に励んでいる。また米国での世界大会に向けて、英語の勉強にも励むという。
 将来の夢について、北村さんは「プロになって、韓国人プロゴルファーのシン・ジエ選手のように世界で活躍できる選手になりたい」と話していた。
松田鈴英さんは5位
 なお「チャレンジジュニアゴルフオープン」12~14歳・女子の部では、彦根南中1年生の松田鈴英(れい)さん(13)も5位に入った。

2010年7月17日土曜日

情けない自民党滋賀県連へ

 参院選で自民党は健闘し、特に1人区では民主党に20勝8敗と勝利した。その一方で、1人区の滋賀県選挙区では自民候補が民主候補に県内全市町で敗れ、10万票以上の差を付けられて大敗した。
 自民滋賀が蚊帳の外に取り残された形になった原因の一つには、自民県議を中心にした滋賀県連のまとまりの無さにある。自民県議は昨年9月に会派の運営方針などをめぐり分裂。その背景には、古参議員の横暴な言動があったとされる。参院選を控えた今年4月に再合流したものの、若手らとの内部対立は続き、選挙戦中も一枚岩ではなかった。
 民主党では若手が台頭し、政府では滋賀県選出の30歳代や40歳代の国会議員が活躍している。
 一方の自民党は、まだまだ古い体質を拭い去っておらず、特に滋賀県連は古参の県議や元国会議員が「支配」しているようだ。
 県内の自民党員は、総裁選時の持ち票データによると、平成18年が1万5871人だったが、昨年は1万1965人まで減少。最近では1万人を割ったとされる。なぜ県民は自民党を離れるのか、古参県議らはもうそろそろ、その原因に気づくべきであろう。
 来春には県議選の改選がある。自身の名誉欲を捨て、いつまでも上席に居座り続けるのではなく、若手にその座を譲り、新しい自民党づくりのために陰で貢献する―。自民県議の改心と一新こそ、瓦解した自民党の再生への一歩となるであろう。 (山田貴之)

鳥居本町の中山道沿い 百々家住宅の主屋、国の有形文化財に登録

 彦根市鳥居本町の中山道沿いにある百々(どど)家住宅の主屋が16日、国の有形文化財に指定された。
 百々家は、佐和山城主だった百々氏一族の子孫とされ、明治時代には村会議員を務めた。建物のうち、主屋は江戸時代末期に建てられたとされ、木造平屋建ての2階造り。屋根は切妻造で桟瓦葺きに。上部は漆喰で塗り込められ、虫かご窓と呼ばれる窓が2つある。主屋の北側には土塀や門を備えている。
 百々家住宅の主屋の登録で、有形文化財の県内登録数は286件に。

2010年7月16日金曜日

カロムのイメージキャラクター「カロム王子」誕生 山本ゆう子さん考案

 彦根青年会議所が募集していたカロムのイメージキャラクターが、稲部町の主婦・山本ゆう子さん(38)考案の「カロム王子」=写真=に決定。山本さんは「ひこにゃんと一緒に活躍してほしい」と話していた。
 キャラクターは今年4月15日~6月11日に募集し、全国から子どもの部に160点、大人の部に367点の応募があった。先月には一次審査が行われ、各部50点ずつを選考、27日から今月4日までビバシティに展示され、投票の結果、子どもの部が河瀬小の小林瑠璃さん(12)=南川瀬町=の「カロムット兄姉」、大人の部が山本さんの作品に決定した。
 そのうちイメージキャラクターとなった「カロム王子」は、彦根のカロムを世界に広めるためにカロム王国からやってきた王子様をイメージ。顔は王のコマ・ジャック、手足は緑と赤のパック、体はカロム板になっており、頭に冠をつけている。
 着ぐるみ化について、彦根青年会議所では「前向きに検討する」としている。

新しい青色パトロール車購入 日本財団が補助、「金城学区交通安全・防犯会議」

 彦根市金城学区の住民団体「金城学区交通安全・防犯会議」は、老朽化に伴い新たな青色パトロール車(青パト)=写真=を購入。17日に中央中学校でお披露目する。
 平成17年3月に、不審者から狙われないよう登下校時に見守るため「金城防犯見廻り隊」を結成。現在の隊員数は約130人と犬1匹。翌年には「金城学区青色パトロール隊」を発足し、車両7台、隊員20人がローテーションで登下校時と夏季・冬季休暇の夜間に、学区内を巡回している。
 車は個人所有だが、そのうち共用車だった1台が老朽化していたため、日本財団の補助(8割)と地元住民の募金によって新しい青パトを購入。今後は共用車として中地区公民館に置かれ、防犯活動に貢献することになる。

2010年7月14日水曜日

日下部鳴鶴の筆談書など寄贈 孫の日下部暘さんに感謝状、彦根城博物館で展示

 明治の三筆の一人として知られる書家の日下部鳴鶴(本名・東作)の筆談書など関連資料51点が、鳴鶴の孫にあたる暘(あきら)さん(81)=神奈川県平塚市=から彦根城博物館に寄贈された。13日には暘さんが彦根を訪れ、市長から感謝状が贈られた。
 鳴鶴は天保9年(1838)に彦根藩士・田中惣右衛門の次男として生まれ、その後、同じく彦根藩士の日下部家の養子になった。明治時代には太政官大書記官を務めたが、大久保利通暗殺後の明治12年(1879)には退官し、書の道へ。以降、鳴鶴は清国で六朝時代を中心にした書体や書法を学ぶなど見聞を広め、一家を成して近代の書道界の第一人者にまで上りつめた。
 寄贈された資料には、鳴鶴が明治24年に書の研究のため清国へ渡り、上海や南京などで現地の書家と交流した際に交わした筆談書や、大正6年(1917)5月13日に東京・日本橋倶楽部で開かれた鳴鶴80歳の祝宴会場に掛けられた、鳴鶴揮ごうの漢詩など、貴重な作品もある。
 筆談書や漢詩、鳴鶴82歳のころの写真など数点は、26日まで彦根城博物館で展示されている。

2010年7月13日火曜日

国民は「暴走」政治の阻止を選択

 産経新聞は投票日の11日朝刊トップで「政権『安定』か『暴走』阻止か」という見出しを掲げた。民主、自民の各党首らの言葉を引用したのだが、実に産経らしい表現であった。
 つまり産経の見出しを借りれば、国民は政権の安定よりも、民主党政治の暴走阻止を選択したわけだ。国民生活にとって、政権安定の方が良いにもかかわらず、暴走阻止を選んだことから、国民は民主党政権をすでに諦観し始めていると分析できる。
 国民はなぜ、民主党政治が暴走していると見るのか。一つには、政治とカネや普天間基地移設の問題を拭い去るために首相の顔を替え、国会運営を中途にしてまで選挙に臨んだこと。そしてもう一つには、永住外国人への地方参政権付与法案や選択的夫婦別姓を可能にする民法改正案など、国の根幹を揺るがし、伝統の崩壊につながる政策をマニフェストに挙げずに水面下で実現しようした卑しい姿勢にある。
 民主党敗北の原因には、菅直人首相が消費税増税論議を持ち出したことや、複数改選区での2人以上擁立により票が分散したこともあろうが、それ以上に国民は前記にあげた暴走政治に、無意識的を含めて反逆の意図を示したといえる。
 政権交代からまだ1年も経っていないが、国民はすでに、民主党政権の政治主導の限界や、反小沢対親小沢など国民不在の派閥政治に対し、飽き飽きとし始めている。その証左の一つが、脱官僚を党是とし、しがらみのない政治の実現を目指す「みんなの党」の大躍進である。
 衆参ねじれ国会により、民主党は今後、新しい連立や政策ごとの協力を求めるであろうが、そこで注目されるのが、渡辺喜美代表が選挙中から「政界再編による政策の実現」を訴えてきたみんなの党など第3極の動きである。
 民主党内においても、今回の参院選の選挙手法をめぐり、複数改選区に2人を擁立させた小沢一郎氏と、公示前に消費税増税を打ち上げた菅首相の間で、亀裂は深まっており、党の分裂を予想する声もある。
 その時に政界再編の軸になり得るのが、みんなの党であり、今後、同党を絡めての政局から目が離せそうにない。 (山田貴之)

湖国は民主圧勝 自民惨敗、参院選・県知事選 女性現職が再選

 参院選・滋賀選挙区と滋賀県知事選は、共に民主党が支援した現職が圧勝し、「民主王国」としての組織力を見せつけた。一方の自民党は両選挙とも、候補者擁立に遅れをとり、知名度不足と党内のまとまりの無さから、惨敗に終わった。

民主・林 大差で再選
 参院選は、民主現職の林久美子氏(37)が次点に10万票以上の大差を付けて完勝した。選挙期間中は個人演説会を毎日2、3会場で開き、県内の国会議員や県議らを総動員し「一枚岩」での戦いを見せた。演説会では、人気がある知事選の嘉田由紀子氏と共同で演説を行い、嘉田票も着実に取り込んだ。民主党の支持率が低下していた逆風の中だったが、自民候補の知名度不足と自民陣営の組織力の無さにも救われた。
 林氏は勝利した要因について「国民の声にしっかりと応える政治をより一層進めさせてほしいという思いを、理解して頂いたのではないか」と分析。重点施策には、子育て支援の充実と、医療・介護・年金など老後の安心をあげた。
 民主党が敗北したことに対しては、厳しい結果だとしたうえで「事業仕分けやこの国のあり方を根本的に変えていこうとすることは間違っていない」「理解、共感して頂けるよう真摯に取り組んでいきたい」と述べた。
自民・武村 名前広められず
 自民新人の武村展英氏(38)は、党内が一枚岩ではなかったことから、結局、最後まで名前を浸透させることができなかった。中盤戦で民主候補優勢が報じられると、陣営の一部では諦めムードもただよい始め、最終の追い込み不足にも影響した。選挙戦では、政治とカネや民主党の未熟な政権運営を批判し、県内の衆参議員6人を民主党が占めていることから、「県民の声を国政に」と訴えたが、県民の支持を得られることはできなかった。
 共産新人の川内卓氏(54)は、消費税増税を批判したが、広がりはなかった。無所属新人の小西理氏(51)は選挙戦中、フィリピンでNPO活動をし、10日に彦根で県民の声を聞く会を開いたのみで、最後まで出馬した意味が不明で理解を得られなかった。(山田)
 参院選・滋賀選挙区の得票数は、林31万7756、武村21万0958、川内6万4962、小西5万9702―だった。そのうち彦根市と犬上郡では林2万3037・5154、武村1万3736・3636、川内4117・795、小西6142・1733(敬称略)。投票率は前回より0・5%増の60・82%、彦根と犬上は55・42%と61・93%。

史上最多の得票数
無党派獲得し嘉田再選
 滋賀県知事選では、現職で無所属の嘉田由紀子氏(60)が、次点にダブルスコアーの差を付け、昭和22年から始まった県知事選の史上最多の得票数で圧勝した。
 嘉田氏は、民主党県連から支持を受け、民主支持層や連合など同党の支持団体、社民党の票を固めたほか、選挙戦の行方を左右する無党派層の7割(NHKなどの出口調査による)から票を獲得したことが大きかった。選挙戦では新幹線新駅やダムを中止させた4年間の実績と、相手候補から弱点と指摘された経済政策についても、新駅予定地に企業誘致を実現させたことをアピール。
 嘉田氏は、選挙戦を振り返って「財政改革を進めるため、公共事業を止めざるをえず、事業の当事者の皆さんには痛みを伴う4年間だったかもしれず、厳しい戦いだった」と語った。2期目での重点施策については、保育園の充実など子どもが育つ環境づくりと、看取りの仕組み、内湖の再生をあげた。
 一方で、選挙戦で5市の市長が連合を組み対立候補を支援したことについては「4年間の政策を説明してきたが、理解頂けなくて残念だ」としたうえで、「財源を市町に移すなど役割分担をして、よりパワーアップした県に市町と共につくりあげていきたい」と述べた。
上野 予想以上の大敗
 無所属で新人の上野賢一郎氏(44)は、出馬表明が遅れたうえ、自民党や公明党を除く支持層と無党派層から支持を得ることができず、県内全市町で嘉田氏を下回り、予想以上の大敗を屈した。県内5市長が有志の会を結成し支援したが、県民にはほとんど浸透しなかった。また湖国を支配する民主党に倣ってか、マニフェストで無料化政策を並べたが、支持を広めることはできなかった。
 共産党新人の丸岡英明氏(61)は高校統廃合反対などを訴えたが、支持を得られなかった。
 知事選の得票数は、嘉田41万9921、上野20万8707、丸岡3万6126(敬称略)。そのうち彦根・犬上は嘉田3万3269・7042、上野1万1716・1万1127―だった。投票率は前回比16・62%増の61・56%。彦根と犬上では56・06%と62・57%。

警察犬・ニーナに感謝状 彦根の強盗事件で証拠品発見

 彦根署は9日、市内マンションで発生した強盗事件で、犯人逮捕に貢献したとして、警察犬「ニーナ」と、飼い主の医療事務員・寺内早苗さん(50)=守山市=に感謝状を贈った。
 今年5月8日夜に、竹ケ鼻町のマンションで強盗事件が発生。この事件でニーナは、容疑者が敷地内に隠したズボンと覆面用のネックウォーマーを発見した。この発見が、すでに逮捕されていた容疑者の自供につながったという。
 ニーナはシェパード犬のメスの9歳で、犬名は「ヨ―ティン オブ スィート ファミリー号」。7年前に警察犬となり、強盗事件や交通事故などで十数回出動してきた。
 山本芳則署長(58)から感謝状を受け取った寺内さんは「お役に立てられて良かった。ニーナも喜んでいるようだ」と話していた。

2010年7月10日土曜日

参院選・滋賀県知事選 あす投票 きょう最後の訴え、陣営幹部に聞く

 参院選と滋賀県知事選は、いよいよあす11日、投票日を迎える。
 参院選滋賀選挙区(改選数1)には、自民新人の武村展英(のぶひで)候補(38)、無所属で新人の小西理候補(51)、民主現職の林久美子候補(37)、共産新人の川内卓(たかし)候補(54)が出馬。知事選には現職の嘉田由紀子候補(60)、新人の丸岡英明候補(61)、新人の上野賢一郎候補(44)が出馬している。各候補の陣営幹部に選挙戦を振り返っての感想を聞いた。
 ◆参院選◆
 【武村陣営】選対本部広報局長・武藤貴也さん「出馬表明が公示間近だったため、厳しい選挙戦になっているが、日に日に支持を伸ばしていると感じる。自民支持層はほぼ固め、無党派層や民主支持層からも支援の声を頂くようになっている」。10日は大津、草津で重点的に訴える。
 【小西陣営】選挙期間中、フィリピンでNPOの活動。10日(午前8時~午後8時)に県護国神社(彦根市尾末町)で県民の意見を聞く。
 【林陣営】事務長・出原逸三さん(県議)「各支部の国会議員と、6年間の実績を訴え、県民に浸透したという手応えを感じる。しかし最後まで気を緩めることはせず、勝利のテープを切れるように全力でがんばりたい」。9日に2区と4区の一部、10日に1区と3区を回り、最後は4区の地元で打ち上げをする。
 【川内陣営】選対本部長・奥谷和美さん「消費税増税が最大の争点と位置づけて反対姿勢を訴えた。増税をやめてほしい、共産党に伸びてほしいという声が高まっており、手応えを感じる」。10日は大津、草津で街宣車を走らせる。

 ◆知事選◆
 【嘉田陣営】事務局長・清水鉄次さん(県議)「嘉田県政の政策に理解を示して頂いてきたと感触をつかめるようになっている。地域の方にも頑張ってもらっており、いい方向に動いているが、最後まで気を緩めず一生懸命に支援の輪を広めていきたい」。10日は大津市内を重点的に回る。
 【丸岡陣営】事務局長・今村伸治さん「高校の統廃合や消費税増税の問題を中心に訴えてきたが、理解をして頂く声も多くなっており、手応えを感じている」。10日は大津市内を中心に演説する。
 【上野陣営】事務総長・山本朋広さん(元衆院議員)は「急ピッチで戦わなければならなかったため、不利な状況だったが、市長連合など勝手連の皆さんに支えられ満足のいく選挙戦をしてきた。二大大橋無料化などを理解してもらえるよう、最後まで支援の輪を広げたい」。10日はタレントで弁護士の丸山和也参院議員が湖国入りし、草津などで訴えを広げる。

「龍馬伝」時代考証補佐・佐藤宏之さん「龍馬になるのは政治家ではなく、国民」、ひこね市民大学講座・歴史手習塾で

 ひこね市民大学講座・歴史手習塾Ⅲ「NHK大河ドラマから見た歴史」が文化プラザで始まり、初回の6日は「龍馬伝」で時代考証補佐を担当した法大講師・佐藤宏之さん=写真=が「龍馬が遺したモノ」と題して講義。江戸末期の幕府と現代の政治の同一性を指摘し、龍馬的な改革を求めた。
 佐藤さんは、龍馬の攘夷に対する考え方について、ドラマの映像を流しながら「勝海舟との出会いで、龍馬は異人を排除するためには、自分たちが強い海軍をもつことが大切だということを発見した」と述べた。
 江戸末期に攘夷派排除の動きが出た際、龍馬が手紙で「日本を今一度せんたくいたし申候」と記した名文をあげ、「龍馬が『せんたく』しようとしたのは、外国と内通する姦吏(役人)だった」とし、「龍馬は、改革ができない元凶は役人だと考えていた」と説明。
 大政奉還後、龍馬が幕府から貨幣鋳造権を外そうとしたことにもふれ「龍馬は政治改革のほか、財政金融改革も行おうとしていた」と解説。沖縄の普天間基地移設問題を取り上げて、「外国(米軍)に依存し、国民との約束を守らない姿は、江戸末期の幕府と同じだ」と現代の政治を揶揄し「龍馬になりたいと言う政治家がいるが、(政治家は)『せんたく』される存在で、我々国民が龍馬にならなければならない」と、国民が政治に関心を持ち、自ら改革を進めるよう求めた。

2010年7月9日金曜日

青年海外協力隊でアフリカ・ニジェールに2年間滞在、小森つぐみさん帰国報告

 アフリカのニジェール共和国で2年間、青年海外協力隊を務めていた彦根市高宮町の小森つぐみさん(33)=写真=が6日、帰国報告のため市長を表敬訪問。現地での活動を報告した。
 小森さんは会社員を休職して同隊に入り、平成20年6月にニジェールに派遣。首都・ニアメから東へ約750㌔㍍離れたアギエ県の農業局の一員として、▽小学校や村などでのかまど作り▽雨期トマトの栽培▽植林活動―などの指導役を務めた。現地では村の人たちと一緒に働いて、とても喜んでくれたらしく、小森さんは「ニジェールで経験したことを色んな人たちに伝えていきたい」と話している。

オニバスのPR看板を彦根市役所に設置

 オニバスが育っている彦根市役所の池に7日、オニバスをPRする看板が設置された。またこの日は、ハスの繁茂の影響で育っていない金亀公園事務所横の池へのオニバスの植え付けとハスの除去も行われた。
 作業には、オニバスの再生とPR活動をしている団体「彦根城オニバスプロジェクト」のメンバー7人が参加。市役所の池には、昨年植えた種から育ったものと、彦根城の中堀で採った種を発芽させた3株を5月に植えたもの計20数株が育っている。
 看板は、縦50㌢×横40㌢の木板に高さ約1・3㍍の棒を付け「オニバス」と記したものと、縦20㌢×横60㌢の木板にオニバスを説明したもの。代表の渡邊輝世さん(74)は「この看板でもっとオニバスのことを知ってもらえれば」と話していた。
 なお彦根城の桜場駐車場横に生育しているオニバスが、今年3月に市の指定文化財・天然記念物に指定されている。

2010年7月8日木曜日

第98回高宮納涼花火大会10日、県下トップ3950発

 第98回高宮納涼花火大会が10日午後8時から、高宮の無賃橋付近で開かれ、3950発の花火が打ち上げられる。今年から無賃橋南側に有料観覧席が設けられる。  カウントダウンのスターマインを皮切りに、メッセージ花火、変わり花火、7カ所打ち、特大スターマインなどが打ち上げられる。
 有料席は先着約100人で、午後7時~2000円で販売、缶ビールとおつまみ付き。
 雨天時は翌日に順延。午後8時50分まで。付近は午後7時から10時まで車両進入禁止。

2010年7月7日水曜日

参院選・滋賀県知事選 投票迫る、各陣営の演説に熱気

 11日投票の参院選(滋賀選挙区・改選1)と県知事選の戦いは、残すところ4日間となった。各候補は、知名度のない選挙区や大票田の南部を中心に訴えを広げているが、両選挙とも現職候補が優勢なまま、終盤に入っており、新人候補が盛り返しに懸命な状況だ。
 ◆参院選
 民主現職の林久美子候補(37は、無党派層からの支持が多い県知事選の嘉田候補と共同での個人演説会を各所で開いたり、蓮舫議員や小宮山洋子議員ら世論受けする有名議員を招くなど、選挙戦の行方を左右する無党派層を着実に獲得している。菅首相による消費増税議論で内閣支持率が低下しているが、そのような逆風の中でも有利な選挙戦を見せている。
 自民新人の武村展英(のぶひで)候補(38)は、夫婦別姓の導入阻止や外国人参政権の反対など保守の理念を前面に打ち出し、差別化を図っている。しかし課題の知名度については、世論受けする「有名人」を招くことができておらず、自民支持層以外からのウケはいまひとつ。中盤時点での知名度アップは出来ておらず、特に県北部で浸透されていない。内閣支持率の低下で民主党批判の受け皿にはなり得るが、無党派層からどれほどの票を獲得できるかは未知数だ。
 共産新人の川内卓(たかし)候補(54)は、共産以外から獲得できておらず、厳しい選挙戦。
 無所属で新人の小西理候補(51)はフィリピンで遺骨収集活動中。10日(午前8時~午後8時)に県護国神社(彦根市尾末町)で県民の意見を聞く会を開く予定。
 ◆知事選
 現職の嘉田由紀子候補(60)は、民主党県連から支持を受けていることもあり、参院選の林候補と共同で個人演説会を開催。支持が多い無党派層のほか、民主支持層からも票を獲得している。対立候補が唱える「無料化」政策にはほとんど触れることなく、4年間の実績と「もったいないプラス」の政策を訴える。大手紙の世論調査では3割が投票先を決めておらず、また民主党の支持率低下に伴う影響も考えられるため、「気を引き締めて終盤を戦う」(同陣営)。
 新人の上野賢一郎候補(44)は、無党派の獲得に向け「無所属」を強調しているが、陣営は実質、自民党で固めている。経済対策を現職の弱点と位置づけ、二大大橋無料化による経済活性化を唱え、現職を批判する市長連合を味方に付けているが、その浸透具合は見えていない。民主党の支持率低下により、反民主からの支持は得るが、反民主の中にも親嘉田がおり、今後は無党派層と、知名度が不足しているエリアから、どれほど支持を得られるのか―にかかっている。
 新人の丸岡英明候補(61)は現県政を批判しながら2人を追うが、伸び悩んでいる。

2010年7月6日火曜日

絵本の図書館「三茶文庫」、彦根仏壇街の七曲り三軒茶屋にオープン

 彦根市の仏壇街(七曲り通り)にある「七曲り三軒茶屋」に、子ども向けの絵本を貸し出す図書室「三茶文庫」がオープンした。
 子どもたちに読書の時間をつくってもらおうと、室内の一画にコーナーを設置。市立図書館から借り受けた絵本約200冊を用意している。ほかに、室内で読んでもらう用として、児童文学研究家の井上隆代さんが持っている絵本10冊を置いた「月ごとのお薦めコーナー」も設けている。
 貸し出し期間は1カ月で、開館は毎月第2土曜日午前10時~正午とイベント時。駐車場あり。問い合わせはNPO法人リンクス℡0749(20)2350へ。

彦根市景観形成市民団体に認定、「本町2丁目まちづくり研究会」

 彦根市本町2丁目の市民団体「本町2丁目まちづくり研究会」(木村俊彦会長)が、城下町の景観形成に積極的に取り組んでいるとして、市の景観形成市民団体に認定。5日に通知書が交付された。
 同研究会は地元住民ら108人で組織。夢京橋キャッスルロード西側の約6・3万平方㍍で、町内の歴史的建造物の研究や、城下町に合った町並みへ協力するなどの景観形成に努めている。市は平成19年6月施行の市景観条例で、一定の地区で景観形成を図ることを目的に組織された市民団体を認定している。
 同研究会は2番目の認定。最初の認定団体は、前身の「快適なまちを創る景観条例」に基づいて平成13年9月に認定された「平田川に桜の通り抜けを造る会」。

2010年7月3日土曜日

彦根の杉本梨沙さん スカッシュで日本代表に、アジアジュニア選手権へ出場

 6日からスリランカ・コロンボ市で開かれる「アジアジュニアスカッシュ選手権大会」に、日本代表として出場する近江高1年の杉本梨沙さん(15)=彦根市西今町=に、滋賀彦根新聞へ職場体験に訪れている彦根東中生=写真下=が取材した。
 スカッシュは、縦9・8㍍、横6・4㍍、高さ5・6㍍以上の壁に囲まれたスペースで、交互にボールを打ち合うスポーツ。相手が壁に打ち、跳ね返ってきたボールを2バウンドする前に、壁に打ち返す。
 杉本さんは小学1年の時に、母親の和子さん(48)のすすめでスカッシュを始めた。以降、着々と実力をつけ、国内の数々のジュニア大会で好成績を収め、平成18年の第1回アジアジュニア選手権U15に出場するなど海外でも活躍。同20年の第2回アジアジュニア選手権U15では14位だった。
 杉本さんは、和子さんが彦根市船町に開設した「スカッシュクラブ Jcourt」で、学校が終わってからほぼ毎日、練習に励んでいる。登校前には、自宅がある西今町から練習場まで約5㌔ランニングし、着替えた後に登校しているという。
 杉本さんはU19女子のクラスに代表2人のうちの1人として出場。「順位よりも、自分の実力を出し切れば、良い成績がついてくると思う」と話している。
 なお彦根市船町の「スカッシュクラブ Jcourt」は、体験講座の受講生を募集している。学生以下はシューズ、ラケット、ボールのレンタル代込みで1時間500円。問い合わせは同練習場℡0749(21)5653へ。

2010年7月2日金曜日

地域医療再生へ、湖東・湖北医療圏地域医療再生計画推進協議会を設置

 湖東・湖北地域の医療再生を目指し、県や関連市町、医療機関などは「湖東・湖北医療圏地域医療再生計画推進協議会を設置。先月30日に長浜市内で最初の会議を開き、会長や年間スケジュールを確認した。
 同協議会は、県保健所、彦愛犬、長浜市、米原市、医師会、歯科医師会、病院など26団体で組織。設置期間は平成25年度までの4年間で、湖東・湖北に各部会を設けて事業を進める。最初の2年間の会長は湖北医師会会長、後の2年間を彦根医師会会長が務める。
 湖東・湖北地域の医療再生計画の主な事業と予算は、▽長浜赤十字病院の三次救急医療体制の充実=3億9000万円▽彦根市立病院の二次救急医療体制の充実=1億円▽彦根市内に休日急病診療所や訪問看護ステーションなどを連携させるための施設「湖東地域医療支援センター」を設置=3億円▽豊郷病院にリハビリ病棟30床を整備=3億円▽病院、診療所、訪問看護ステーション、薬局間の情報共有のための地域医療連携ネットワークを構築=2億3000万円―など。
 ほかに県の取り組みとして、医師不足で分べんを制限している彦根市立病院に産科医を派遣するため、滋賀医科大学で産科医を育成する大学寄付講座費として1億6600万円も予算化している。

河瀬高校訪問中の米国の高校生と園児が交流、みどり幼稚園で

 彦根市川瀬馬場町のみどり幼稚園は29日、近くの河瀬高校に訪問中の米国ミシガン州の高校生6人を招いて、園児との交流会を開いた。
 同園では平成9年度から外国の絵本を使っての読み聞かせや、各部屋に世界地図を設置するなどの国際教育を積極的に取り入れている。県の高校生海外相互派遣事業の一環で20人の米国人が湖国に訪れており、河瀬高には16歳~18歳の6人(男1人、女5人)が滞在。9月に渡米する生徒宅にホームステイしながら、日本の授業を受けている。
 みどり幼稚園で米国の生徒たちは、3歳~5歳の園児323人と、歌や手遊び、プレゼント交換をして交流した後、茶室に移動し、5歳児の代表20人の接待を受けながら茶道を体験。おじぎの仕方や茶碗の持ち方に戸惑いながらも、日本文化に親しんだ。その後、生徒たちは各教室に分かれ、園所蔵の絵本を園児に読み聞かせ、外国語や海外の文化を教えていた。
 生徒のシャロン・チャンピオンさん(16)=女性=は「茶道で、おじぎや丁寧な礼儀作法を受けたことは、自分にとって初めてのことで、とてもびっくりした」と話していた。