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2012年6月19日火曜日

家庭訪問型子育て支援・ホームスタート県内初導入へ、ひこね育ちのネットワーク・ラポール

 家庭訪問型の子育て支援「ホームスタート」()が県内で初めて来年から彦根市内で始まる。実施主体のNPO法人ひこね育ちのネットワーク・ラポールは導入へ向けた準備を進めている。
 ホームスタートは、ひきこもりがちな母親や、さまざまなストレスを抱えた家庭が対象。調整役の「オーガナイザー」が家庭訪問した後、母親に合う訪問役の「ビジター」を週に1回・約2時間を1、2カ月間派遣した後、再び訪問して評価する仕組み。
 ビジターが母親から悩みを聞いたり、家事を一緒にしたりして友人のように接することで、母親が安心して子育てサロンに参加できたり、地域の人たちとつながることができるよう、そのきっかけづくりを応援する。親と対等な立場になることや経済的な配慮から、ビジターは無償のボランティアとなる。
 彦根市内でホームスタートを展開する「ラポール」は、代表理事で社会福祉士の廣田幸子さん(58)=中薮町=ら女性5人が平成23年4月に立ち上げ、母親向けに子育て講座やグループ学習などをしてきた。ラポールは臨床心理学で相互を信頼し合うなどの意味だという。今年2月にNPO法人となり、今月3日には廣田さんがNPO法人ホームスタート・ジャパン(東京都新宿区)で講習を受け、オーガナイザーとなった。現在、会員は男性一人を含めて10人。
 今後は今秋に養成講座を開いて10人以上のビジターを確保し、モデルケースとして年内に5家庭に訪問。来年からホームスタートを展開する予定。すでにキリン福祉財団から助成(30万円)を受けている。
 ホームスタートは全国24カ所で導入されているが、近畿では大阪府熊取町のみ。廣田さんは「先進地からの報告では、(母親たちが)みるみる変わり、満足度も高いという。未就学児をもつお母さんたちに安心してもらうための支援をしていきたい」と話している。問い合わせは廣田さん☎080(3034)4971。
 ※「ホームスタート」1973年に英国で始まった。日本ではNPO法人ホームスタート・ジャパンが2008年に開始し、現在までに12都県で24組織が活動。年度内には40組織に広がる予定。

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