市民によると、チャップリンは1階にあったおもちゃ屋「イセヨシ」の店主が所有していた3階建てビルの2階にあり、元々は「クローバー」(クロバの説も)という店名だった。
クローバーの厨房で今から50年ほど前の昭和30年代の高校生時代にアルバイトをしていたという西村武臣さん(67)=中央町=によると、店内は「朝から夜まで、土日、平日にもかかわらず、よくはやっていて、とても忙しかったのを覚えている」と話す。コーヒーなどの飲み物のほか、サンドウィッチやピラフなどもおいしかったという。
クローバーの向かいにはお好み焼き屋があったらしく、その後、クローバーのバーテンダーがそのお好み焼き屋に新しい店「クロバ」をオープンし、元々のクローバーが「チャップリン」に改名されたという。
チャップリンの開店当時を知る平田商事(銀座町)の川原崎清三さん(64)によると、チャップリンは30年ほど前にジャズ喫茶としてオープンし、昭和58年には市民有志で「彦根ジャズファンクラブ」が設立。著名な音楽家を招いて定期的にジャズライブを開いていたという。昭和63年ごろに閉店するまでの10年間ほどの経営だったが、ジャスを愛する当時の若者たちが集う場所だった。
チャップリンのマスターだった吉田茂さんが昨年6月に亡くなったことをしのび、市民有志らが「追悼を込めて一晩だけでも復活させたい」との思いからジャズライブを企画。
当日は午後7時~、ギタリスト・山木幸三郎さん、サックス・森田眞人さん、ピアニスト・池田公生さんを招き、ライブを行う。入場料はワンドリンク付き3000円。申し込みは実行委のヒライさん☎080(5364)2415。
芸術家作品展 カフェやライブも
銀座芝居小屋ビルなどで
「チャップリン」復活ライブに合わせて、彦根市などの芸術家たちが銀座商店街の再興を目的に、チャップリンのあった3階建てのビル(銀座芝居小屋ビル)などを活用しての芸術展「銀ぶらアート」を11日から開く。
若手芸術家ら7人による「2012 ひこね銀座ぶらっとアート実行委員会」主催。出展者はいずれも彦根市内の茗荷恭介さん、ハラミイシ・カズコさん、杉尾信子さん、上田三佳さん、高橋良さん、米原市の金谷陽子さん、早川鉄兵さん。
同ビルのほか、ギャラリーコジマや橋本商店街のCaro Angeloで18日まで、絵画や切り絵、ガラス作品、鉄と和紙による造形などのアート展を開くほか、11日午前10時半~歌手・岡田健太郎さんによる「歌づくりワークショップ+ミニライブ」、17・18日にドイツの靴の店Oumi2階でカフェもオープンする。
実行委員長の上田さんは「商店街をぶらぶらと散策しながら、みんなに楽しんでもらうことができると思うので、是非お越しください」と話している。問い合わせは上田さん☎080(5312)1297。
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