2011年1月2日日曜日

(正月特集号)「バカ者」が「まち」をつくる

 「彦根市民はすぐにやっかみ、出る杭を打つ性質がある」「自尊心が高く、保守的だ」「ボランティア精神に欠ける」・・・。市外からの住民、大学教員や文化人など知識人らから聞く、市職員を含む彦根市民の欠点をまとめると、前記のような表現になる。一市民の小生も否定は出来ず、耳にする度に自戒の念に駆られている。
 今年の新春座談会で参加者からの意見でも出ていたが、高宮と鳥居本の両町が彦根全体の縮図だといえるのではなかろうか。
 両町の共通点は、新しい改革を敬遠する保守的な土壌が強すぎるということだ。伝統や文化を後世に残すという保守の理念は素晴らしいが、新たな発展のためには時代の潮流に沿った改革が不可欠であり、その原動力と成りうる若者の力を信じる必要がある。
 特に高宮の場合は、繁栄期のころからの自負の念や自尊心が無意識的を含めて残っているため、青年・壮年による改革が老年の抵抗にあって進みにくいようだ。
 一方の鳥居本は商店が少なく、若者が減り、限界集落化しつつあるため、先行きは不透明で、その打開策も見えていないという状況だろうか。
 それらの特徴は、何も2町に限ったことではなく、市内の各町でも見られる。つまり、これも座談会で出てきたコメントだが、新しいまちを形成していくのは「若者、バカ者、ヨソ者」だといえる。
 彦根市の場合、それら三者を敬遠する資質がまだまだ残る。しかし、花しょうぶ通り商店街のように、三者を活用しながらまちづくりをしている成功例が身近にあるではないか。
 市民の中には当初、花しょうぶの人たちを「バカ者」扱いしている向きもあったが、大学生や30歳代~40歳代の地元住民、佐和山と石田三成に焦点を絞りまちを盛り上げる商店主、大学教授やコンセプトに賛同する町外住民、それら三者を有効に活用し、今では全国でもまちづくりの成功事例として紹介されるほどになっている。
 彦根市のこれからのまちづくりの中心は、歴史的に価値のある建造物の保存と活用である。すでに保存計画が進みつつある花しょうぶのほか、市内には芹橋、本町、七曲り通り、高宮、鳥居本にも多くの歴史的建造物が残る。
 しかし、各所で壊されているのも事実である。古い建物を残し、町並みを後世に伝えていくためにも、「バカ者」がより多く表舞台に出てくることを切望したい。(山田貴之)

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