2011年1月13日木曜日

ひこにゃん騒動 大阪地裁が彦根市の申し立て却下、市「本訴の意向」VS原作者「謙虚に」

 ひこにゃんに似た「よいにゃんこ」(以下にゃんこ)の絵本以外の商品の販売などを取り止めるよう彦根市が原作者(もへろんさん)に求めていた申立書に対し、大阪地裁が昨年末に申し立てを却下したうえ、ひこにゃんのぬいぐるみなど立体物の販売を市が許可するのは両者が交わした調停に違反するとも認定していたことがわかった。これに対し、獅山市長は8日の記者会見で本訴も辞さない構えを示した。原作者側もそれに応じる姿勢を見せており、両者の対立は泥沼化の様相だ。

 市と原作者は平成19年12月の調停で、「市は原作者がひこにゃんに類似するイラストを用いて絵本その他の著作物を創作することを認める」「(3つの格好)以外の図案の使用を許諾しない」―などとすることを決めた。
 市によると、その後も絵本以外の商品の販売が続いたため、平成21年7月27日に「絵本以外の製品の販売は、市の著作権や商標権を侵害する」として、市内店舗ににゃんこ製品の販売中止を要請。8月10日には流通中止を求める通知書を原作者側に送付した。これに対して原作者側は「類似していても自由に創作活動を行えることが調停条項として認められており、市の許可を得る必要はない」などと反論。このため市は昨年6月2日に大阪地裁に申し立てをしていた。
 この申し立てに、大阪地裁は「市はひこにゃんを反転させた図柄や(ぬいぐるみなど)立体物の使用について第三者に許諾するなど、調停合意に反する行為を継続している」などとし、「差し止め等を求めることは信義に反し、権利の濫用として許されない」と指摘。申し立てを却下し、さらに市がひこにゃんの立体物を使用したり、第三者に使用を許可することは調停違反にあたるとの認識を示した。大阪地裁の判断に市は即時抗告している。
 原作者側の弁護士は、大阪地裁が市の申し立てを却下したことに「妥当な判断だ」とし、市が即時抗告をし本訴も辞さない構えを示していることには「されることは自由だが、対立構図を続けていくことで、一番困るのは誰なのか考える必要がある。地方公共団体であることを踏まえて、(大阪地裁の判断を)謙虚に受け止めなければならない」と述べている。
グッズ販売店「行方見守る」
 大阪地裁の判断を受け、原作者側はグッズ販売店に今月5日付けで、「事実関係を認識していただき、キャラクターの適法かつ健全な使用をお願いする」などの販売自粛を要請する通知を送った。販売店からは「市から認可を受けたのであり、原作者側と契約したわけではない。(調停や裁判の)行方を見守るだけだ」としている。

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