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2012年7月27日金曜日

彦根の殿様文化を打破するには

 小生は21日、花しょうぶ通り商店街の力石での「談話室『それぞれの彦根物語』」の話し手に招かれ、「彦根の殿様文化を打破するには」をテーマに解説した。
 まず殿様文化とは何かについて、江戸時代に一つの家が一つの藩を担ったのは珍しいこと、昭和28年5月から平成元年5月まで井伊直愛さんが市長を務めてきたことを紹介しながら、現代まで続く「彦根の根本的な体質」を来場者の皆さんと一緒に考えた。
 来場者からは▽排他的である▽保守的な考えが強い▽自分で動き出そうとしない―などの意見があがった。小生はその原因について、「彦根(城)」というブランドに対して無意識的を含めて高いプライドがあり、そこから生じる排他的、保守的な体質が「殿様文化」と呼べるのではないか、と説明した。
 また来場者の中には、「殿様」的な人が行政にはいないため、殿様文化とは言えないのではないか、との意見もあったが、小生は「確かに現在は殿様はいないかもしれないが、殿様文化とは市全体の総合的な体質を言うのであって、その文化は存在するといえる」と回答した。
 彦根の重要施策の一つ「観光」についてもふれ、築城400年祭と開国150年祭で、少しずつ「民間主導型」へ改善しているとしながらも、▽長浜の町衆文化と彦根の殿様文化▽長年の彦根城頼りの観光施策―などにより、「まだまだ長浜と比べると劣っているのではないか」と指摘。彦根の殿様文化の更なる改善による観光をはじめとした各政策の振興を願った。
 打開策については、住民主体でまちづくりを目指す市民団体「誰のまちやねん彦根」などの活動の輪が広まることと、橋下徹・大阪市長(並みとまでは言わないが)のようなリーダーシップのある先導者が現れることを求めた。
 さて話し終えての感想だが、「殿様文化」への不満を抱いている市民は少なくなく、誰かが言い出さなければいけない問題でもあった。小生は記者という、時に嫌われ役にもなる仕事に就いているため、今後もお呼びがかかれば、こういった議論、討論の場には積極的に参加したい。また、弊社としても主催のフォーラムや紙面・ネット上での企画を考えたい。なお今回の模様は主催の滋賀大学地域連携センターなどのホームページに近くアップされる。【山田貴之】

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