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2012年7月8日日曜日

頼りない民主党へ4

 民主党を離党した小沢一郎は、次の新党名を「国民の生活が第一の党」を軸に調整しているという。国民をバカにするのも程々にするべきだ。
 小沢が新党結成に関わったのは、新生党(1993年)、新進党(94年)、自由党(98年)に続いて、今回で4度目となる。そのため、小沢の挙措進退にいちいち驚く国民もおらず、支持するのも少数派であろう。
 なぜなら、小沢は政策よりも「政局」、国民の生活よりも「権力闘争」―に重きを置く政治家であり、それに騙され(続け)る国民はいないと信じるからである。
 小沢新党は、次の衆院選で「脱原発」と「反消費増税」を訴えるという。自民党時代に科学技術政務次官を務め、東電会長を務めた元経団連会長が小沢を囲む財界人の会の代表世話人だったことはあるが、原発については脱原発の声が高まっている最近までほとんど発言してない。
 一方の消費増税については、著書「日本改造計画」(93年)で「消費税を10%にする」と明記し、その年の8月の細川連立政権で唱えた「国民福祉税」は7%に引き上げる内容だった。だが、自由党時代の98年の参院選では「消費税率を(5%から)3%に戻す」と訴え、民主党代表時代の2007年の参院選では「国民の生活が第一」をスローガンに掲げて大勝。その二枚舌ぶりを発揮している。そして、財源確保策として「劇的な予算の組み替え」をあげて、(党代表を退いた後の)09年8月の衆院選で勝利し政権交代を果たしたことは記憶に新しい。
 先の衆院選で掲げられた民主党のマニュフェストが夢物語であり、実現不可能な虚偽の政策を並べていたことは、同党の幹部さえも認めている。(小生個人的にはマニフェストなどといういい加減な「約束事」は不要だと思うが)そのマニフェストの甘いニンジンに食いつき、騙された国民の多くも素直に反省すべきだが、小沢やその時の代表だった鳩山由紀夫の罪は重く、政治の世界から即刻、退場するべきである。
 彦根出身のジャーナリスト・田原総一朗は「小沢さんの政治はまだ終わらない」と話していたが、良識的な感覚からすれば、小沢の政治家としての使命または寿命は終わったと断言して良いだろう。
 さて前置きが長くなったが、小沢の離党により、民主党の瓦解が始まったわけだ。(小生は政権交代直後から指摘していたが)、この方向性は必然である。いずれにせよ、民主党は国民を騙したのだから、早々に信を問うべきである。 (以上敬称略)【山田貴之】

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