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2013年1月16日水曜日

田母神さん 軍備増強 核保有 米国からの独立求める、エクシブ琵琶湖で講演

 自衛隊の元航空幕僚長の田母神俊雄さんが9日、「世界の諸情勢と日本の進む道」をテーマに米原市のエクシブ琵琶湖で講演。日本の軍備増強と米国からの独立などを求めた。
 田母神さんは核保有論について「国際政治の本質は富と資源の分捕り合戦。日本の総理大臣は善人ばかりだ」と指摘した上で、先の民主党政権で鳩山・菅両首相が非核三原則を国際社会で訴えたことに「よその国は戦争をしないためにチャンスがあれば核兵器を保有したがっている。他国から見れば、日本はおめでたい国だと思われている」と揶揄しながら、日本の核武装を主張した。
 昭和の世界大戦については、白人至上主義から日本が有色人種を解放させた戦いだったとした上で「戦後は米国など戦勝国による歴史観が教えられ、正義の国・米国が独裁国家・日本を倒したといううその教育がなされた」「誇りある歴史を取り戻さなければ、衰退するだけだ」と自虐的な戦後教育を批判。
 米国主導のTPP(環太平洋戦略的経済連携協定)にもふれ「日本は米国民を豊かにさせるために働いているのではない。先人が取り戻した関税自主権を無くしても良いのか。TPPは日本をダメにする」と慎重論を展開した。
 外交・安全保障については「外交はよその国と仲良くすることではなく、自国の利益を守るために行う」「米国は日本が中国や韓国、ロシアなどと仲良くならないよう、くさびを打っている。従軍慰安婦、竹島、拉致などの問題で米国は動かないだろう」と指摘。
 また「軍事力は戦争をしないための防御力。中国に負けない軍備にすることで、中国の侵略を防ぎ、平和が維持できる」と説明し、尖閣諸島で中国と軍事衝突が発生した場合については「反日の政治家や識者が多いため、米国が日本を守ることは考えにくい」「自分の国は自分で守れるようにしないと」と、軍備の増強を訴えた。
 ほかにも自衛隊の戦闘機やミサイルシステム、暗号、GPSなどが米国製であることをあげ「日本は武器を海外に売ることもできない。武器の販売は死の商人というのは日本だけの常識」「武器を国産にし、軍事力をアップさせ、核武装することが良いという認識を広めていかないと」と述べた。
 田母神さんの講演会は米原市商工会が主催し、彦根、米原、長浜の企業関係者ら約110人が来場した=写真は同商工会の代表撮影

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