2013年1月7日月曜日

次代の彦根・日本のために

 小生は昨年、滋賀大学地域連携センター主催の談話室「それぞれの彦根物語」の話し手に招かれ、「彦根の殿様文化を打破するには」をテーマに解説した。
 殿様文化とは何かについては、今号(元日特集号)の座談会でもあげたが、江戸時代の約260年間に一つの家(井伊家)が一つの藩(彦根藩)を担ったことと、昭和28年5月から平成元年5月まで井伊直愛さんが市長を務めてきたことにより、現代まで続いている「彦根の根本的な体質」のことである。
 「談話室」の来場者からも、彦根の根本的な体質について▽排他的である▽保守的な考えが強い▽自分で動き出そうとしない―などの声があがり、それらの意見に対して小生は、「彦根(城)」というブランドに対して無意識的を含めて高いプライドや自負があり、そこから市民や市職員を含めたまち全体が「殿様的」であるのではないか、と説明した。
 今号の座談会でも、日ごろからまちづくりに尽力されている市民4人から、今の彦根について「ぬくぬくのタコツボ状態」「腐っているのに鯛と言い張る」「田舎の都会」「長老が身をひかない」など、極めて的を射た指摘があった。
 明治維新により形成され、現代まで続いている官僚主体の中央集権体制は、徳川家を頂点にしてきた江戸幕府の名残が存分にあり、その江戸幕府下の国全体と彦根藩、現代の霞ヶ関(東京)主導の日本と彦根は類似していると言えよう。つまり、現代の彦根は、中央集権体制下の日本の縮図だと言えるのではなかろうか。
 今の日本は経済をはじめ、社会保障、エネルギー、農業、外交などの面で、袋小路状態にあり、右往左往しているが、この根本的な原因は中央集権体制が時代についてきておらず、疲弊しきっているためである。
 それは何も官僚機構のみならず、地方自治体や大手企業にも同様の指摘ができ、前記にもあげた「ぬくぬくのタコツボ状態」が現代の日本を表すのに極めて言い得て妙の言葉であり、つまりは彦根がその典型的な縮図だといえる証左でもある。
 座談会のテーマにもあげた、中央集権体制、そして殿様文化を打破するために「我々が今、すべきこと」として、まずは国民・市民自身の「気づき」であり、続いてはタコツボから抜け出すという「行動」である。
 その行動とは、「中央」(官僚)または「殿様」に頼るのではなく、自立した「地方」または「まち」を目指すことである。
 次代の彦根へ、否、次代の日本のために今、何が必要か、我々は何をするべきか・・・。真剣に考える正月にしたい。【山田貴之】

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