整理する意味で、市議たちがなぜ市長に厳しい姿勢を示すのかを紹介すると、▽市と施工業者との地方自治法施行令違反のいわゆる裏合意の監督責任▽市長が裏合意を把握していたのではないかという疑いが否定できない▽現市政の屋台骨で主要事業を主導してきた川嶋前副市長の辞任による市政の不安定さ―などがあげられる。
そして今議会では、関与しているとされた企画振興部長と総務部長がその関与を否定。これまでの市長の説明や今議会での答弁と食い違うという市長の統治能力の欠如も露呈させた。
市長を隣で叱咤激励する姿が頻繁に見られた山根裕子副市長も3月末で退職し、特別顧問に配置転換される。市の幹部からの信頼をなくし、その上、副市長も当分空席が見込まれるというのが現市政の置かれた状況だ。
そんな中で、市長は今議会に副市長の定数を2から1に減らす条例改正案を提出した理由を問われた際に「一定の成果を得られたため」と答えた。案の定、市議からはその一定の成果とは何かと突っ込まれていたが、一人の副市長を辞任まで追い込み、市政をここまで混迷させておいて、どこに成果があるといえようか。
小生は先の言志録で「大久保市政は崩壊しつつある」と言明したが、すでにレームダック(死に体)状態にあり、崩壊していると言ってよかろう。市長は今議会に責任をとって自らの給与削減案を提出するとしたが、例え無給にしたとしても市議会や市民は納得しまい。
今議会では谷口議員が「大久保市長が政治家ならば、どのような状況がわかるはずだ。政治的判断として辞任するべきだ」と求めていた。
市長席に居座って事態の沈静化を期待するのか、足音が聞こえ始めた市長不信任案を待って決断するのか、政治家らしく自ら辞するのか、大久保市長がいかなる「英断」を下すのか、市民は注目している。【山田貴之】
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