平松さんは長浜市立朝日小学校で校務員として勤務。昨年10月から切り絵を始め、児童たちや保護者の顔を切り絵にして贈ってきた。朝日小の図書室で点字の絵本を読んだ際、点字を切り絵にしたら視覚障害者でも形が理解できると考え、盲学校に児童生徒の顔を切り絵にした作品の贈呈を申し出た。
盲学校の幼稚部から理療科までの18人分の顔写真を受け取った平松さんは、11月初旬から制作を開始。B5サイズの黒色の紙をカッターで切りながら一人3、4時間ずつかけて顔を作成し、表面がつるつるとしたA4サイズの白色の厚紙に貼って完成させた。
平松さんが盲学校を訪れた18日は、高等部2年の田中芹奈さん(16)と理療科の田中秀幸さん(58)が出迎え、それぞれの作品を受け取ると早速、手で触れながらうれしそうな表情を見せていた。田中秀幸さんは「自分の顔よりも一枚も二枚も男前に仕上がっており、感謝しています。家宝にします」と礼を述べ、平松さんに指圧のサービスをしていた。
平松さんは「切り絵を絵本に用いて、動物などの形を視覚障害者が理解できるようなユニバーサルデザインの絵本を作りたい」と意欲を示していた。
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