パワードウェアは奈良市のATOUN社製。同社はガンダムのような大型タイプから歩行補助用の小型タイプまで製品化しているほか、足腰の筋力が低下する高齢者や障害者用の歩行を支える装具も開発しており、近畿日本ツーリスト(近ツー)と連携しながら「新しい旅」の形として観光地での導入を目指している。
彦根城の運営は今年4月から近ツー関西(大阪市)が担っている。高齢者や障害者が天守まで登城できないことは市議会でも取り上げられるなど課題になっている。
導入には課題多く
近ツー関西は実証実験として体験会を7月31日に企画。協力要請を受けた彦根市老人クラブ連合会と彦根身体障害者更生会から約10人が参加し、ひざや腰にATOUN社製の装置を装着して表門から鐘の丸広場までと、同広場から天守前までに分かれて登城を体験。参加者からは喜びの声があがっていたという。
近ツー関西社員で彦根城運営管理センター統括マネージャーの松岡一隆さん(50)は「文化財を守りながらの方法で、高齢者や障害者の方たちが登城できれば喜んでもらえるはず。もう少し実証実験をしていきたい」と話していた。導入に向けては、装置を貸し出す場合の方法や場所、スタッフの育成、安全性の確保などが課題になる。
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