彦根市は、新たな計画「男女共同参画ひこねかがやきプランⅡ」の素案を作成した。配偶者や恋人からの暴力(DV)などを防ぐための政策が新たに盛り込まれた一方、学校教育の項目ではジェンダー(※)の視点に気づかせる教育の強化を求めている。
男女共同参画社会を推進させるため、市は平成13年にプランⅠを策定し、同19年には審議会の答申を踏まえて一部を改定。しかし、男女の仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)の必要性や、DV・性犯罪の顕在化などの課題があるため、新しい計画を策定することにした。計画の期間は平成23年度から10年間。
素案では、「男女が共に仕事や地域でチャレンジできる環境をつくる」、「性暴力を許さない社会をつくる」など、5つの基本目標を立て、行政や市民が取り組むことを解説している。
一方、過激な性教育など、社会問題化し内閣府から使用を控えるよう指針が出されたジェンダーフリー(社会的性差を無くす)に関して、素案ではその用語は使われていない。
ただ、「道徳教育、性教育、技術・家庭科などにジェンダーに気づく視点を取り入れた教育活動を推進する」、「学校や園が教材や絵本等を購入するとき、ジェンダーに気づく視点をもって選定する」、「隠れたカリキュラム(※)の点検ができるなど職員の意識改革と指導力向上のための研修を」と明記。
子どもたちを「男らしく」または「女らしく」育てるよりも、ジェンダーの視点を重視した教育の推進を求めている。
※ジェンダー=身体的・生物学的の性別・セックスに対して、社会によってつくられた男性、女性の別のこと。全国的な男女共同参画の中で、仕事や子育てなどの場で、ジェンダーを無くす傾向にあり、女性消防士や男性看護師、イクメンなども生まれている。
※隠れたカリキュラム=教師が抱く「男は男らしく」、「女は女らしく」という潜在的な思いによる教育課程(カリキュラム)のこと。
広く意見を募集15日~
彦根市は15日から「男女共同参画ひこねかがやきプランⅡ」の素案を公開し、広く意見を募集する。公開場所は市役所1階の情報コーナー、支所・各出張所、市のホームページ、男女共同参画センター・ウィズ。意見の提出は市役所3階の市民交流課へ持参か郵送などで。来年1月14日まで。意見募集の結果の公開は来年2月10日ごろ。問い合わせは市民交流課℡0749(30)6113へ。
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