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2011年6月29日水曜日

東日本大震災支援全国ネットワーク 代表世話人・栗田暢之さん「福島の4万人 避難先不明」

 東日本大震災の被災地で支援活動をする民間団体を統率する「東日本大震災支援全国ネットワーク」代表世話人の栗田暢之(のぶゆき)さんが26日、ビバシティホールで講演。福島県の避難者約4万人の避難先が不明になっていることを明らかにした。
 栗田さんは避難者数について、東北3県で最も多い福島県が9万7183人(今月16日時点)で、うち県外へが3万5514人である一方、3万9431人の避難先が不明になっていると報告。「あまりにも多い数で、全国民あげて声をかけ合っていく必要がある」と述べた。
 避難者に足湯を提供している団体を紹介しながら「被災者に対して、思いやる人は思う、動ける人は動く、お金を出す人は出す。東北の人を忘れることなく、長く関わっていくことが求められる」と語った。
 東日本大震災では多くの方が津波で亡くなっていることから、水害についても解説。「水害に対して、行政頼りは限度がある。堤防を高くしても想定外が来るかもしれない」「(防災に対し)一人一人が自覚を持つというソフト面が重要だ」とアドバイス。
 安城市(愛知)の住民が自分たちで歩いて水害対策用のハザードマップを作成した例をあげ、「どんな災害があったのか、どのような地形なのか、地域みんなで話し合わないと」「努力した地域と、しない所では差が出てくるのでは」と話した。
 栗田さんの講演会は市社協主催のひこね防災フォーラムであり、市民約170人が参加。後半には「彦根の水害を考える」でパネルディスカッションもあり、金城学区自主防災連合会の事例発表などがあった。

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