本殿で五穀豊穣を祈願した後、大社近くのご神田で、氏子や県内の豊年講の早乙女(さおとめ)75人が奉仕。大勢の観衆が見守る中、菅笠、茜(あかね)たすきをまとった姿で、歌女と踊り女がはやす中、植え女たちは約1時間かけて約1000平方㍍のご神田にリズムよく苗を植えていた。
9月の抜穂祭で8俵分が収穫できる予定で、大社の年間祭事のお供えにされる。お田植えの直前には五穀豊穣を願い、米原市朝日の伝統の豊年太鼓踊り、重要無形民俗文化財の尾張万歳が奉納された。これらは毎年奉納され半世紀以上続けられているという。
庖丁式も披露
技を披露した料理人は彦根市銀座町の日本料理・うえきの井上実さん(50)。この日のお題は「波寄ノ鯛」。井上さんは巧みな包丁づかいで、鯛をさばき切ると、参詣者から拍手が沸き起こっていた。さばかれた鯛は本殿に奉納された。
庖丁式は平安朝で始まった魚や鳥の料理儀式で、素材に手を触れずに包丁とまな箸だけでさばき切って献上する。鯉の切り方でも40種類以上の型があるとされ、武家でもたしなみのひとつとして広まっていた。現在は無形文化財に指定、日本料理の最高芸術とされている。
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