馬ぐるまは彦根の商家の風習として、家督を継ぐ総領息子の宮参りの時に母方の親元が贈っていた台車の付いた木製の馬の人形。宮参りの後には主に節句飾りとして使われたが、大正時代になって別の節句飾りが普及したことで、次第に無くなっていたとされる。七曲り通りでも3軒でしか確認されていないという。
作られた時期は、近江郷土玩具研究会の藤野滋さん(58)によると、神鳥雅次郎商店のが明治20年ごろで、西川さん宅のが昭和4年だという。そのうち西川さん宅のは当時のままの絢爛豪華な装飾品のほか、纏(まとい)も残っている。
西川さん宅の会場では西川さんが自宅の庭で馬ぐるまに乗っている子どものころの写真も展示。西川さんは「馬ぐるまに乗って宮参りした記憶はないが、節句の時に自宅に飾っていたことは覚えている」と話していた。
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