東日本大震災の被災地支援の返礼を兼ねて、来年1月にフランスとベルギーで狂言を公演するアマチュア団体「彦根伊呂波(いろは)会」(小澤祥子会長)のメンバー2人がこのほど、福島県相馬市と南相馬市を訪問した。
撮影のため被災地を訪れたのは、中薮町の元市議・辻橋正一さん(64)と野田山町の元朝日新聞記者・中村憲一さん(64)。市の一部が原発から20㌔圏内の南相馬を目指し、今月14日夜にバスで出発。大宮(埼玉県)からレンタカーを走らせて翌日昼過ぎに相馬市に到着し市内をまわった後、16日には南相馬市を訪れた。
中村さんによると、津波の被害にあった沿岸では、かろうじて残った廃屋に花束が置かれ、港近くには壊れた漁船が積み上がられ、田畑や国道沿いには打ち上がられた船が何隻も残っていたという。
テレビや地元紙では、市内の川の土砂や水田17地点から高い放射性物質が計測されたと報道。仮設住宅に住む仕事の無い人たちが、国の補助事業として田んぼのがれきなどを取り除く作業にもあたっていたという。
中村さんは「震災から8カ月が経っても、大きな被害が残っていて驚いた。津波被害からの復興は徐々に進んでいたが、放射能汚染に対する不安は、むしろ大きくなっているようだった」と話していた=写真はいずれも中村さん撮影。
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