会派代表質問で夢みらいの有馬裕次議員は「この5年間、文化プラザを運営してきた団体(ひこね市文化プラザ運営共同事業体)をどのように評価しているのか」「雇用の継続は」などと質問。
市教委の辰巳清部長は「これまでの団体は5段階評価で2・9~3・2で適正である」「雇用は基本的には雇用者(新しい指定管理者)と雇われる側との話で、市が関係できるものではないが、十分な配慮はしていきたい」などと答えた。
個人質問では辻真理子議員の「選定委員会の委員8人のうち市職員4人が占めたことに問題はなかったか」との質問に、大久保市長が「そうした見方もできるかもしれない。選定委員による採点結果はさらっと見ただけだ・・・」などと口を滑らし、辻議員から「さらっと見ただけで、議案として提出するのか」と追及される場面もあった。
また「市民の手による運営」を求める約4000人の署名が市長と議長に提出されたことに対して、市長は「次の管理者には重く受け止めてほしい」と答えた。
議場傍聴席ほぼ満員
市議会議場は9日、文化プラザの問題を傍聴しに来た市民であふれかえり、定員45人に迫る場面も何度かあった。
議会事務局によると、この日だけで延べ約70人が訪れ、ここ最近では最も多かったという。
選定委員が上京し応募促す
選定委員が上京し応募促す
文化プラザの指定管理者問題に対しては、10、11日の一般質問でも各議員がさまざまな角度から質問を行い、幾つかの問題を明らかにした。
そのうち田中滋康議員は、来年度の指定管理者候補を決めた選定委員会の委員8人のうち4人を市職員が占めていたことについて▽委員に配布した公募団体の書類をダイジェスト版にしていたことは、市教委の思うようにまとめることができる▽選定委員の一人が募集に合わせて東京まで赴き、応募を促したことは明らかに現在の運営団体を外す意図があった▽32の審査項目のうち、類似施設の運営実績を問う項目があるが、現在の団体は文化プラザしか受けたことがなく、低い点数になっている―と指摘。
その中で、選定委員が募集のために上京した点について、市教委の辰巳清部長は「公募要項の規定は公募開始後の接触を禁じているだけ。事前の広報活動を実施したまで」と回答。これに対し、田中議員は入札の際に応募を要請するかと確認を求め、市の入札担当者は「市から業者へ連絡することは無い」と、事前の広報活動に市内部からも疑問を呈した。
また運営実績の問いに、市教委の辰巳清部長が「類似実績がない団体については運営実績が無いとする評価になる」と返答したことに、田中議員は「項目から外すべきであって、評価基準に問題があった」と批判した。
このほか、田中議員は署名活動をした団体代表宅に市教委の職員が訪れたことをあげ「圧力をかけたのでは」と指摘。辰巳部長は「文化振興業務として日常的に訪問している方々で、相談を受けたことから署名活動に至った経緯や真意をお聞かせいただいた」と答えた。
最大の懸念になっている現職員の雇用の継続については、文化プラザ問題を取り上げた有馬裕次(会派代表)、辻真理子、安澤勝、田中、山内善男、野村郁雄(以上個人)のすべての議員が質問。
辰巳部長は、指定管理者と締結する協定書に雇用の義務付けを盛り込むことができないとした上で「ケイミックス(指定管理者候補)側から、条件が合えば、積極的に雇用したいとの提案があり、現職員対象の現地説明会も開催する」と述べたが、「条件」がどういう内容なのかを問われる場面もあった。
文プラ問題で意見交換
文化プラザの指定管理者問題についての勉強会が7日、文化プラザであり、市民20人が話し合った。市民団体・誰のまちやねん彦根が主催し、4、5人ずつでメンバーを交代しながら「こんな文化プラザを望む」「課題は何か」などのテーマについて意見交換した。
参加者たちからは「5年間で指定管理者を代えることは職員の身分が不安定」「市は(文化プラザを)彦根の文化の拠点施設と考えているのか」「市民はもっと文化プラザに関心をもつべきでは」などの意見が出た。
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