国がユネスコ(国際連合教育科学文化機関)に提出する推薦書の骨子案作成に向けた「彦根城世界遺産登録推進委員会」(会長・西川幸治滋賀県立大学名誉教授、委員9人)の会議が3日、彦根市役所で開かれ、事前にまとめられた報告書をもとに協議が行われた。
委員会下部組織のワーキンググループ(6人)が昨年6月から先月まで12回の会合を重ねた。報告書では、すでに世界遺産登録されている姫路城との差異について、▽彦根城が江戸幕府の天下統一をはかるための軍事拠点として短期間で築かれたこと▽外堀の外側に整備された武家地や町人地など城下町の遺構が残っていること―を紹介。そのうえで、天守をはじめとする城郭施設、御殿と庭園、城下町という武家政権を象徴する遺構が総体として良好に残る日本で唯一の文化遺産だ―と位置づけている。
推薦書作成にあたっての課題としては、▽彦根城博物館として復元され表向きがコンクリート造りになっている表御殿や、江戸時代と比べて規模が縮小した槻(けやき)御殿、松原下屋敷をどのように扱うか▽彦根城と城下町を世界史的意義にまで到達させることができるか▽日本イコモス国内委員会や国際会議などを招き、外部の専門家から意見を受ける必要があるのではないか―などをあげている。
会議では、「萩市のように江戸時代の地図のままで彦根の街を歩けるのは一つのアドバンテージでは」、「彦根城博物館を大名文化の発信拠点とするように模様替えしてみては」などの意見が出た。
骨子案は今年度中にまとめられる予定。
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