湖東地域への移住者を増やして空き家の有効活用を図ろうと、県立大学地域づくり教育研究センター、彦愛犬1市4町、地域団体からの約10人が今年6月に組織した「湖東地域定住支援ネットワーク」(代表・奥貫隆県大地域づくり教育研究センター特任学長補佐)が主催。
この日は、旧庄屋の一圓屋敷(多賀町)などを見学した後、不破邸入りし、屋敷や蔵の中を見て回った。談義では、東京から彦根へ移住してきた造形作家・茗荷(みょうが)恭介さん、サンライズ出版の岩根順子さん、県商工会連合会の西澤哲さん、彦根市下石寺出身で「結びめ」(高島)の西川唱子さんが湖東の魅力について話した。
茗荷さんは「芹川沿いを歩くと、その日の山の様子がよくわかり、環境とか人々の暮らしぶりが伝わってくる」と話し、西澤さんは「地域には地域のもっている風土など遺伝子がある。街づくりを考える場合、その顔をどのようにつくるのかにかかっている」と語った。
【不破邸】高宮町に残る旧商家。母屋の天井裏の棟札に安政2年(1855)と記されているため155年以上前の建物とみられる。敷地内には母屋のほか、庭、蔵などもある。家を興した不破彌三郎は安永2年(1773)に犬上郡高宮村の農家・中居五郎助の三男として誕生。10歳から京都や大阪で奉公し、22歳の時から行商を開始。29歳のころから信州を拠点に商売に没頭し巨万の富を得る。65歳の時に彦根藩への功績から名字帯刀が許される。嘉永5年(1852)3月に79歳で死去(以上、県立大学の調べによる)。
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