特に量販店やドラッグストアで最も入手困難になったマスクを巡っては、国難に対して冷静な態度をとってきたはずの日本人が取り合いの喧嘩をしたり、言い合ったりする様子がネット上で騒がせている。マスク不足の深刻な状況に対し、国がメーカーからマスクを買い取ったり、異業種のメーカーがマスクを製造したりする事態にまで陥っている。
この話題のマスクだが、その役割は感染者からのせきやくしゃみによるウイルスの飛沫予防であり、健康な者のウイルスに対する感染予防はあまり期待できない。つまりマスクは、感染またはその疑いがある者向けであり、それ以外の者にとっては気休めの道具でしかなく、WHOも推奨していない。
一方で効果もある。人は無意識を含めて一日に何度も顔を触っているとされ、手に付着したウイルスが口や鼻、目の粘膜から侵入する恐れがあり、マスクを装着することで顔を触る予防にもつながる。
マスク不足に伴い、マスクを手作りする者も出ており、インターネット上では作り方サイトが人気を集めている。ハンカチなどでマスクの形状を作り、中に医療用ガーゼを中に入れる方法だ。
ウイルスに対し多くの人間は無力であり、できる予防策は限られている。マスクが手に入らないのならば、日ごろの手洗いとうがい、アルコール消毒の励行、そして密集する場所には近寄らない習慣をしばらくの間、心がけて実践するしかないだろう。(山田貴之)
0 件のコメント:
コメントを投稿