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2009年11月4日水曜日

「井伊直弼」講演会 中村梅雀さん「生み出した事に誇りを」

 井伊直弼と開国150年祭記念講演会が1日、ひこね市文化プラザで開かれ、大河ドラマ「篤姫」で直弼役を演じた俳優の中村梅雀さんと、彦根出身でルネッサンス・ユニバーシティ代表取締役の小田全宏さんが講演した。
 中村さんは、直弼に少しでも近づけるように石州流の茶道を習ったり、立ち回りを練習したエピソードを紹介。直弼が茶道や武芸などを学んだ埋木舎での生活時代について「色々な挫折を味わったからこそ自分を磨くことになり、人間的、精神的に深みが出たのだろう」と解説。
 彦根に対しては「直弼を生み出しことに誇りをもってほしい」「彦根が昔のものを守りつつ、独自の街づくりをしてくれれば」と求めたうえで、「混沌とした現在の世の中に直弼がいたらどのように裁いてくれるだろう。日本や地球のために『いい』人物が必要。彦根でそんな人が出てきたら」と話した。
 また直弼の精神論の「一期一会」をあげながら「短い時間も次への興味につながり、受け手への印象はより強くなる」と説明し、「直弼からは色んな事を学んだ。最高のものを見聞きすることや味わうことが大事だ」と語った。
「もう一度鎖国をしよう」
直弼生きていれば、小田全宏さん民主批判も
 小田全宏さんはまず、民主党政権になった原因について「国民は自民党内での相次いだ惨状に、感覚的な嫌悪感が強くなったのだろう」と分析。民主党政権に対しては、政治主導で無駄を無くそうとする取組みを評価した一方で、子ども一人に2万6000円を支給し経済状況を改善させるとする子ども手当をあげ「これで景気が回復するというのは違うと思う。社会主義的な政策にしようとしている」と懸念を示した。
 憲法改正問題にもふれ、戦後の日本が米国など戦勝国により裁判が行われ、GHQにより憲法が作られた経緯を説明したうえで、「9条では戦争しないとうたっているが、もし何かあった時、自分たちの国を自分たちで守れるのか」と9条を含めた憲法改正を暗に求めた。
 井伊直弼に対しては、「もし今の時代に生きていれば、もう一度鎖国をしようというのではないか」と述べ、「軍備的には米国、経済的には中国に依存しており、今までと同じような外交・安全保障、貿易をしていて良いのか」と疑問を投げかけた。

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